研究領域 | 新興硫黄生物学が拓く生命原理変革 |
研究課題/領域番号 |
22H05579
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅲ)
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
三田 雄一郎 同志社大学, 生命医科学部, 准教授 (70609122)
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研究期間 (年度) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | Selenoprotein P / 超硫黄 / インスリンシグナル / Cys / persulfide |
研究開始時の研究の概要 |
Se運搬タンパク質であるセレノプロテインP(SeP)は筋肉におけるインスリン抵抗性を誘導することで糖尿病を悪化させる因子であるが、インスリン誘導性が起こる詳しいメカニズムは明らかになっていない。 SePは細胞内のGSHを増加させることが知られているが、SeP誘導性のインスリン抵抗性にはGSHは関与しないことが明らかになっており、GSHの前駆体であるCysの増加がインスリン抵抗性の誘導に関与している可能性がある。 そこで、本研究課題では、細胞内で増加したCysが、インスリンシグナル分子の超硫黄化を還元することでインスリン抵抗性を引き起こすと仮説を立て、その証明を行う。
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研究実績の概要 |
Se運搬タンパク質Selenoprotein Pは、筋肉におけるインスリン抵抗性を誘発することで、糖尿病を増悪させる。SePによるインスリン抵抗性誘導メカニズムに、Se運搬能やSePのもつ抗酸化能は関連しないことが明らかになっており、メカニズムは明らかになっていない。 SePによるインスリン抵抗性メカニズムの探索の結果、SePはシスチントランスポーターであるxCTを増加させ細胞内Cysを増加させること、増加したCysは細胞内の超硫黄化を減少させることが明らかになった。特に、インスリンシグナルの負の制御因子で、超硫黄化によって不活化するPTP1Bの超硫黄化量は細胞内にCysを供給するNACによって減少したことから、SePによる細胞内Cysの増加がPTP1Bを活性化することでインスリンシグナルを抑制し、インスリン抵抗性を引き起こしていることが考えられる。 次に、SePによるxCT増加メカニズムの解析を行った。通常、xCTは転写因子NRF2やATF4によって転写調整されている。しかし、SePを添加した筋分化C2C12細胞ではNRF2によって転写制御を受けるGCSCやATF4によって発現が亢進するCHOPの発現量の増加が認められず、一般的な転写因子は関連していないことが明らかになった。 そこで、SePの取り込み受容体であるLRP-1との関連を検討した。その結果LRP-1をsiRNAを用いてKDした筋分化C2C12細胞では、SePによるxCTの増加が起こらなかったことから、SeP-LRP-1シグナルがxCTの発現亢進に関与していることが明らかになった。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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