研究領域 | 競合的コミュニケーションから迫る多細胞生命システムの自律性 |
研究課題/領域番号 |
22H05623
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅲ)
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
高島 誠司 信州大学, 学術研究院繊維学系, 准教授 (40396891)
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研究期間 (年度) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2023年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 精子幹細胞 / 細胞競合 / 系譜追跡 / タイムラプスイメージング / 器官培養デバイス / 幹細胞競合 |
研究開始時の研究の概要 |
幹細胞競合は、幹細胞選良の役割を担い、組織の恒常性維持に貢献すると考えられています。この仕組みを解明するには、幹細胞クローンの勢力を決定する責任遺伝子やストレスなどの環境要因を特定し、これが幹細胞の分化運命決定において果たす役割を明らかにする必要があります。そこで本研究では、幹細胞系譜追跡・遺伝子発現操作・細胞分化度解析を可能にするモデルマウスを作出し、in vivo系譜追跡により精子幹細胞競合の責任遺伝子・ストレスを特定すると共に、申請者独自開発の器官培養デバイスで幹細胞競合をin vitro再構成・観測し、特定した遺伝子・ストレスが精子幹細胞の運命選択において果たす役割を明らかにします。
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研究実績の概要 |
単一の精子幹細胞をin vivo, in vitro双方で系譜追跡するための実験系を構築した。in vivoでの長期系譜追跡マーカーはR26R-nLacZを使用することで、肉眼で容易に精子幹細胞コロニーの局在、サイズを評価できるものを構築できた。一方in vitro系譜追跡にはR26R-Lyn-Venusを使用し、器官培養精巣での系譜追跡を可能にした。これにさらに、精子幹細胞レポーターRet-mCherry、GFRA1-EGFP、分化型制限細胞レポーターKIT-tdTomatoを組み合わせることで、系譜に含まれる各種分化段階の生殖細胞の占める割合も評価することを可能にした。 精巣器官培養技術に関しては、従来法であるアガロースゲル上PDMSキャップ培養およびPDMSマイクロ流路デバイスの双方で、70日にわたる精子形成誘導培養を成功させ、単一細胞レベルでの観察も可能であることを確認した。 精子幹細胞競合遺伝子として着目したTrp53については、その機能解析を進めている。一方、Cdkn1bについては、floxマウスの作製に遅れが生じ、繰越年度においてマウスの作出と解析を実施することとした。 その他、幹細胞の動態制御に関与すると考えられる分子についても併せて解析を行うべく、floxマウスの導入と交配作業を推進した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Cdkn1b floxマウスの作出に遅延が出たため。
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今後の研究の推進方策 |
Cdkn1b floxマウスの作出を再度行い、予定していた解析を行う。
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