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細胞の組織からの離脱と組織の修復を両立させる、細胞社会における細胞終焉機構の解明

公募研究

研究領域競合的コミュニケーションから迫る多細胞生命システムの自律性
研究課題/領域番号 22H05637
研究種目

学術変革領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 学術変革領域研究区分(Ⅲ)
研究機関京都産業大学

研究代表者

川根 公樹  京都産業大学, 生命科学部, 准教授 (60362589)

研究期間 (年度) 2022-06-16 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
2023年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
キーワード細胞脱落 / 細胞死 / 細胞外小胞 / ホスファチジルセリン / 細胞接着 / アドヘレンスジャンクション / タイトジャンクション / エンドサイトーシス / 上皮 / アポトーシス小体
研究開始時の研究の概要

本研究の概要は、私達の体を構成する細胞社会における、社会的な細胞死の仕組みと意義を明らかにする研究である。細胞社会において、死ぬべき細胞は、周囲の細胞と連携をとり、互いに影響を与え合いながらその死を実行する。基本的に組織の恒常性という秩序を乱す危険性を孕む行為である細胞死が、どのように組織からの細胞の排除と恒常性の維持を両立させているのかの仕組みを明らかにし、この仕組の異常によってひきおこされる可能性のある炎症等の疾患の理解を目指していく。

研究実績の概要

上皮や内皮などの細胞終焉様式である細胞脱落において、「組織から細胞を除くこと」と「組織を修復・維持し、恒常性を保つこと」を両立せしめている仕組みを明らかにする、という研究目的を達成するために、1. 細胞外小胞形成に焦点を当て、細胞脱落の実行機構を明らかにする、2. 細胞接着の動態に焦点を当て、細胞脱落の実行機構を明らかにする、3. 1,2の機構が組織の恒常性の維持をもたらす仕組みと役割を明らかにする、の3つの研究を計画し、実施した。
1. では、小胞形成に細胞膜のホスファチジルセリンの外層への露出が関与するという知見をもとに、この過程にホスファチジルセリンの受容体や結合分子がどのように関与するかを、培養細胞を用いて遺伝子ノックダウンとライブイメージング解析を組み合わせて調べ、インテグリンalphaVやaxelが小胞形成に役割を果たす結果を得た。さらに、このアポトーシス小体と考えられる脱諾細胞での細胞外小胞形成が、隣接細胞の作用を必要とすることを示唆する、予想外の結果を得た。
2. では、小田裕香子博士 (当該領域計画研究代表者)との共同研究により、培養細胞を用いた解析によって、脱落細胞と隣接細胞間のタイトジャンクションの解体が、脱落細胞の細胞層からの離脱に重要であることを示唆する結果を得た。また、ショウジョウバエ蛹上皮を用いたライブイメージング解析から、エンドサイトーシスによる脱落細胞と隣接細胞の境界のE-カドヘリンの取り込みが、細胞脱落実行の初期段階のアドヘレンスジャンクション短縮に重要であることを強く示唆した。また、この取り込みは脱落細胞に隣接する細胞が主導することを示唆する像を得た。
3. では、細胞脱落の実行に関与する遺伝子をマウスの腸管上皮特異的にノックアウトするため、腸管上皮特異的にCreを発現するマウスと、Arfファミリー遺伝子のfloxアリルを持つマウスとの交配を進めた。

現在までの達成度 (段落)

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (12件)

すべて 2024 2023 2022 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件) 備考 (2件)

  • [国際共同研究] Bonn University(ドイツ)

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [国際共同研究] Bonn University(ドイツ)

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] Apoptotic extracellular vesicle formation mediated by local phosphatidylserine exposure drives efficient cell extrusion2023

    • 著者名/発表者名
      Kira A, Tatsutomi I, Saito K, Murata M, Hattori I, Haruna K, Muraki N, Oda Y, Satoh S, Tsukamoto Y, Kimura S, Onoue K, Yonemura S, Arakawa S, Kato H, Hirashima T, Kawane K
    • 雑誌名

      Dev. Cell

      巻: 58 号: 14 ページ: 1282-1298

    • DOI

      10.1016/j.devcel.2023.05.008

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Extracellular vesicle formation mediated by local phosphatidylserine exposure promotes efficient cell extrusion2022

    • 著者名/発表者名
      Kira Akihito、Tatsutomi Ichiko、Saito Keisuke、Murata Machiko、Hattori Izumi、Kajita Haruna、Muraki Naoko、Oda Yukako、Satoh Saya、Tsukamoto Yuta、Kimura Seisuke、Kato Hiroki、Hirashima Tsuyoshi、Kawane Kohki
    • 雑誌名

      Research Square

      巻: -

    • DOI

      10.21203/rs.3.rs-257262/v2

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際共著
  • [学会発表] 社会的な細胞終焉である細胞脱落2024

    • 著者名/発表者名
      川根公樹
    • 学会等名
      The 181th Scienc-ome
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Atg1を介した,生理的環境下でおこる細胞の競合的相互作用の解析 (ポスター)2023

    • 著者名/発表者名
      原田翔悟, 川根公樹
    • 学会等名
      第46回日本分子生物学会年会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] Apoptotic extracellular vesicle formation mediated by local phosphatidylserine exposure drives efficient cell extrusion2023

    • 著者名/発表者名
      吉良彰人, 達富一湖, 西藤圭祐, 村田真智子, 服部和泉, 梶田春奈, 村木直子, 小田裕香子, 佐藤沙耶, 塚本雄太, 木村成介, 尾上健太, 米村重信, 荒川聡子, 加藤博己, 平島剛志, 川根公樹
    • 学会等名
      第31回日本 Cell Death 学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 細胞外小胞形成が細胞脱落を駆動する (ワークショップ)2022

    • 著者名/発表者名
      川根 公樹
    • 学会等名
      第45回日本分子生物学会年会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 細胞脱落における脱落細胞と細胞外マトリックス間の接着の解除機構の解明 (ポスター)2022

    • 著者名/発表者名
      上川瑠か, 川根 公樹
    • 学会等名
      第45回日本分子生物学会年会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Extracellular vesicle formation mediated by local phosphatidylserine exposure drives efficient cell extrusion2022

    • 著者名/発表者名
      Kawane Kohki
    • 学会等名
      Australasian Cell Death Society Seminar Series
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [備考] 川根研究室

    • URL

      https://www.kawanelab.com

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [備考] 細胞社会学研究室

    • URL

      http://www.cc.kyoto-su.ac.jp/~kawane/index-j.html

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

URL: 

公開日: 2022-06-20   更新日: 2024-12-25  

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