研究領域 | ジオラマ環境で覚醒する原生知能を定式化する細胞行動力学 |
研究課題/領域番号 |
22H05697
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅳ)
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
西山 雅祥 近畿大学, 理工学部, 准教授 (10346075)
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研究期間 (年度) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 熱水噴出孔 / 深海微生物 / 極限環境 / 走性 / 高圧力顕微鏡 / 大腸菌 / 熱水噴出抗 / 高温高圧 |
研究開始時の研究の概要 |
生命が生まれたのは、深い海の底にある熱水が湧きたつ場所であると推察されている。熱水の温度は時として数百度を超える一方で、少し遠ざかれば広漠たる0度近くの低温環境となる。近年の研究では、現在につながる生命が誕生したのは、これら両極端な温度のどちらでもなく、両者の中間であろうと推察されている。本研究課題では、熱水噴出抗を模倣した「ジオラマ環境」を構築し、極限環境微生物が環境変化をどのように知覚しながら行動するのか調べる。太古の地球で生まれた原始生命体は過酷な環境をどのようにして生き抜いたのか、その生存戦略にせまることが研究のゴールである。
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研究実績の概要 |
本研究課題では、熱水噴出孔を模倣した環境をジオラマ再現し、より生育に適した場所へと移動する微生物の走性を調べることを目的とする。令和5年度は1) 熱水噴出孔にみられる静水圧環境に注目した大腸菌の走性を観察、2) 深海微生物の運動能を調べる研究を行った。1) これまで研究代表者が開発してきた高圧力顕微鏡を用いて、水深500m相当の静水圧の環境をジオラマ再現した。バクテリアのモデル生物である大腸菌は水溶液中を滑らかに泳ぎ、時折、運動を停止し、新しい方向へと泳ぎはじまる。水深500m相当の静水圧を負荷すると、この方向転換が阻害された。その後、時間が経過すると、大腸菌は方向転換をしはじめ、やがて加圧前のように方向転換を含めた遊泳運動を行うようになった。(2024 Sensory Transduction in Microorganisms Gordon Research Conference, USAで発表)。2) 深海メキシコ湾の海洋鉱床付近から単離された海洋性細菌(Halomonas, Alcanivorax, Shewanella)の運動能を調べた。培地内に植菌したコロニーが、高圧力下でどのように広がるか観察を行った。その結果、菌体の増殖能と運動能は高圧力下で概ね低下した。この結果は高圧力顕微鏡下で観察された個々の菌体の遊泳運動の圧力依存性と概ね一致する(Mullane et al. Front Mar Sci (2024))。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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