研究領域 | デジタルバイオスフェア:地球環境を守るための統合生物圏科学 |
研究課題/領域番号 |
22H05711
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅳ)
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
市井 和仁 千葉大学, 環境リモートセンシング研究センター, 教授 (50345865)
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研究期間 (年度) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
19,500千円 (直接経費: 15,000千円、間接経費: 4,500千円)
2023年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
2022年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
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キーワード | 陸域炭素循環 / 気候変動 / リモートセンシング / 機械学習 / 広域推定 / 陸域水循環 / フラックス観測 / 衛星観測 / 統合解析 |
研究開始時の研究の概要 |
陸域生態系における水・物質循環については、これまで地上観測データ、衛星観測データの不足や陸面の不均質性のために、推定の不確実性が高いとされてきた。本研究では、地上観測ネットワークデータ・衛星観測データ・機械学習・簡易生態系モデル(診断型モデル)を駆使して、観測ビッグデータに基づく広域の陸域水・物質循環を機械学習に基づく方法と簡易生態系モデルに基づく方法の2種類の手法で推定し、過去約20年に渡る変動を評価し、信頼性の高い変動シグナルを抽出し、その変動メカニズムを解明することを実施する。
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研究実績の概要 |
本研究では、地上観測、衛星観測といった観測データを地球観測ビッグデータとして集約し、地上観測・衛星観測・簡易モデル(機械学習・簡易生態系モデル)を統合させることで、広域の水・炭素フラックスの推定を行い、陸域植生の変動のスポットを見つけることを目的としている。本年度は、「データ集約」「データ統合」の一部を実施した。 「データ集約」においては、AsiaFluxやJapanFlux, European Databaseなどのデータベースを確認し、利用できるデータを収集した。また、JapanFluxデータセットの一部については、FLUXNET仕様のデータに簡単にできるように、メタデータの収集とFLUXNET仕様のフォーマット整備を行った。また、European Databaseについては、最新のデータを取得し、データの前処理なども行った上で、研究で使えるように整備した。いくつかのサイトは20年以上の期間を観測しており、衛星観測データの長期的な劣化の影響があるかないかといった確認に利用できることが明らかとなった。さらに、MODISセンサデータについては最新のバージョン(6.1)のデータのプロセスを完了させ、2000-2021年のデータセットを構築した。 「データ統合」においては、機械学習によるCO2, H2Oフラックス広域推定モデル(代表者が構築したモデル)と、BESSモデルの両者のセットアップを実施した。機械学習モデルについては、新しいMODISデータに合わせて再実行を行った。BESSモデルについては、MODISセンサに基づく結果を算出できるようなセットアップを行い、2015年までの光合成量や蒸発散量を推定できるようにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通りの進捗であったため。
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今後の研究の推進方策 |
「データ集約」については、観測データの数を増やすことを目標とし、FLUXNETの動向を確認しながらデータのアップデートを行う。衛星データについては異なるデータセット間での違いを確認し、特に長期観測データの妥当性を確認したい。 「データ統合」については、「データ集約」で得られたデータを用いた結果のアップデートを行う。 「応用解析」においては、機械学習と簡易生態系モデルの両方のアプローチからの結果を利用しアジア・グローバルでの水・炭素フラックスの変動の定量化と要因解明を行いたい。
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