• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

開花に至る花器官の成熟と器官間コミュニケーションの分子機構

公募研究

研究領域植物メリステムと器官の発生を支える情報統御系
研究課題/領域番号 23012015
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関名古屋大学

研究代表者

石黒 澄衞  名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (50260039)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2013-03-31
研究課題ステータス 完了 (2012年度)
配分額 *注記
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
2012年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2011年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
キーワードシロイヌナズナ / ジャスモン酸 / 開花 / 転写制御因子 / 気孔 / 生理活性ペプチド / 花 / 開花ホルモン / プロモーター
研究概要

花器官、すなわちがく片、花弁、雄しべ、心皮の4種類の器官は、いずれも葉が特殊な形態と機能を持つように変化したものである。花芽メリステムによって作られたこれらの器官の原基は、ある程度の大きさになるまで細胞分裂によって成長し、つぼみを形成する。やがて花器官は外的、内的なシグナルを受けて急速に大きくなる。これが開花で、器官の拡大は主に細胞伸長によって行われる。では、この外的、内的なシグナルを統合し、一つの花の中の花器官を同調的に伸長成長させるしくみはどのようになっているのだろうか? これまでの研究から、少なくともアブラナ科植物ではジャスモン酸(JA)が開花を誘導する「『開花』ホルモン」として働いていることが明らかになった。JAは雄しべの花糸で生合成され、他の花器官にも作用することで、花器官の同調的な伸長成長を実現しているらしい。本年度は、成熟しつつあるつぼみの花糸でJA生合成が活性化されるしくみを明らかにすることを目的に、シロイヌナズナでJA生合成の最初の段階を触媒するリパーゼの遺伝子DAD1のプロモーター解析を行った。その結果、花糸特異的な発現に必要な4つの領域を同定することができた。これらの領域には花糸での発現を正に制御するエンハンサー配列だけでなく、花糸以外の器官での発現を抑制する配列も含まれているようである。次に、この推定エンハンサー配列に結合する候補転写因子に転写抑制ドメインを付加してシロイヌナズナに遺伝子導入し、dad1の表現型コピーが現れないか検証した。一部の花で開花異常が観察されたが、明瞭な結果ではなく、これらの因子の寄与についてはさらに検討が必要である。器官間コミュニケーションに関する研究としては、シロイヌナズナの気孔形成抑制ペプチドEPFL5についても解析し、EPFL5がERECTAファミリー受容体を介して特にMUTE遺伝子の発現を抑制し、メリステモイドの機能を低下させて気孔形成を抑制することを示した。

今後の研究の推進方策

(抄録なし)

報告書

(2件)
  • 2012 実績報告書
  • 2011 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2014 2013 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (4件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Wound-induced expression of DEFECTIVE IN ANTHER DEHISCENCEI and DAD1-like lipase genes is mediated by both C ORONATINE INSENSITIVE1-dependent and independent pathways in Arabidopsis thaliana.2014

    • 著者名/発表者名
      Ruduś, I. ら12名
    • 雑誌名

      Plant Cell Rep.

      巻: 33(印刷中) 号: 6 ページ: 849-860

    • DOI

      10.1007/s00299-013-1561-8

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] EPIDERMAL PATTERNING FACTOR LIKE5 Peptide Represses Stomatal Development by Inhibiting Meristemoid Maintenance in <i>Arabidopsis thaliana</i>2013

    • 著者名/発表者名
      Niwa, Tomoko
    • 雑誌名

      Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry

      巻: 77 号: 6 ページ: 1287-1295

    • DOI

      10.1271/bbb.130145

    • NAID

      10031184696

    • ISSN
      0916-8451, 1347-6947
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] The WAVY GROWTH 3 E3 ligase family controls the gravitropic response in Arabidopsis roots.2012

    • 著者名/発表者名
      Tatsuya Sakai, et al.
    • 雑誌名

      Plant J.

      巻: 70 号: 2 ページ: 303-314

    • DOI

      10.1111/j.1365-313x.2011.04870.x

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Arabidopsis RPT2a encoding the 26S proteasome subunit is required forvarious aspects of root meristem maintenance, and regulates garnetogenesis redundantly with its homolog, RPT2b.2011

    • 著者名/発表者名
      Minako Ueda, et al.
    • 雑誌名

      Plant & Cell Physiology

      巻: 52 号: 9 ページ: 1628-1640

    • DOI

      10.1093/pcp/pcr093

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 活性酸素種(ROS)による根の成長制御機構の解析2014

    • 著者名/発表者名
      馬渕果穂
    • 学会等名
      第55回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      富山大学
    • 年月日
      2014-03-18
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] シロイヌナズナの開花を促すジャスモン酸生合成遺伝子DAD1の発現制御機構の解析2013

    • 著者名/発表者名
      川瀬敦嗣
    • 学会等名
      第54回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2013-03-21
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] シロイヌナズナの系統間で多様な変異を蓄積したCLAVATA2はHsp90型分子シャペロンSHEPHERDの働きで機能を回復する2013

    • 著者名/発表者名
      丹羽智子
    • 学会等名
      第54回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2013-03-21
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] シロイヌナズナの開花を制御するジャスモン酸生合成遺伝子DAD1の発現制御機構の解析2012

    • 著者名/発表者名
      川瀬敦嗣
    • 学会等名
      第53回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      京都産業大学(招待講演)
    • 年月日
      2012-03-16
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://tabacum.agr.nagoya-u.ac.jp/index.html

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://tabacum.agr.nagoya-u.ac.jp/index.html

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書

URL: 

公開日: 2011-04-06   更新日: 2018-03-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi