研究領域 | 生殖系列の世代サイクルとエピゲノムネットワーク |
研究課題/領域番号 |
23013008
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石黒 啓一郎 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教 (30508114)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
2012年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2011年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 減数分裂 / 染色体分配 / 生殖細胞 / 細胞分裂 / 染色体 |
研究概要 |
コヒーシンサブユニットRad21Lは、精原細胞および胎生期卵原細胞の減数分裂前期においてAxial elementに局在することが判明している。興味深いことに、この局在はRec8型コヒーシンと相互排他的なパターンを示していることが判明した。これらの結果から、減数分裂の前期に見られるRad21L型およびRec8型コヒーシンの相互排他的な局在パターンがバーコードの様に作用して、相同染色体のpairingに関与しているのではないかと推測された。Rad21L欠損マウスを用いて相同染色体のペアリングへの寄与についてFISH法を用いて検討を行った。またシナプトネマ複合体の形成過程について電子顕微鏡による解析を行った。さらにSpo11によるDNA二重鎖切断及びRad51/DMCによる組換え反応素過程に欠陥が見られないか検討した。その結果、それぞれのコヒーシンの欠損により、Axial Element構造および相同染色体の対合に部分的な異常が見られ、さらにRAD21LおよびREC8の二重欠損株ではAxial Elementの形成および相同染色体の対合がほぼ完全に消失した。RAD21L,REC8,Sun1,Scp3,Spo11欠損マウスを用いた減数分裂初期のAxial Element構造および相同染色体のペアリングついての比較解析の結果、Rad21LがDSB非依存のペアリング機構に関与していることが判明した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
RAD21LまたはREC8欠損マウスを用いた減数分裂初期のAxial Element構造および相同染色体のペアリングついて比較解析を遂行することができた。その結果、それぞれのコヒーシンの欠損により、Axial Element構造および相同染色体の対合に異常が見られることが明らかとなった。このことは電子顕微鏡の解析からも明らかとなった。さらにSun1,Scp3,Spo11欠損マウスやRAD21LまたはREC8とSpo11二重欠損マウスを用いた総合的な解析からDSB非依存のペアリング機構が見出された。当初の計画以上の成果を達成することができた。
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今後の研究の推進方策 |
Rad21L型コヒーシンはもうひとつの減数分裂特異的Rec8型コヒーシンと局在パターンやクロマチンへの結合のタイミングにおいて相違が見られるので、ゲノム上の局在位置を同定するためChip-seq法を用いた解析が必要である。さらにRAD21LおよびREC8欠損マウスにおいては姉妹染色体の接着様式に違いが見られたため、これの形成に関する分子機構の解析が今後の課題となった。
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