研究領域 | 生殖系列の世代サイクルとエピゲノムネットワーク |
研究課題/領域番号 |
23013010
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
小野 竜一 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教 (10401358)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2012年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2011年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | ゲノムインプリンティング / 胎盤 / 単為発生 / レトロトランスポゾン |
研究概要 |
哺乳類の単為発生胚は胎盤形成不全により初期胚致死になることが知られる。これは父性発現インプリンティング遺伝子の発現欠如によると考えられる。申請者は新規父性発現インプリンティング遺伝子Peg10を単離し、Peg10 KOマウスを作製することでPeg10がレトロトランスポゾン由来の遺伝子でありながら、哺乳類の初期胎盤形成に必須な機能を持つことを明らかにした。これはPeg10が胎盤の発生に必須であると同時に、哺乳類の単為発生に対する最初のバリアとなることを意味する。哺乳類のゲノムインプリンティングが単為発生を防止する為に存在するならば、ゲノムインプリンティングの生物学的意義はPeg10の役割そのものにある。そこで、本研究はPeg10の詳細な機能を解明することで、ゲノムインプリンティングの生物学的意義、単為発生におけるPeg10の役割を解明することを目的としている。より詳細な解析のために、Peg10 conditional KOマウス作製し、全身でCreを発現するCAG-Creトランスジェニックマウスとの交配では、Peg10 KOマウス同様に初期胚致死となり、また、spobgiotrophoblastで特異的にCreを発現するTpbp-Creトランスジェニックマウスと交配をしてもPeg10 KOマウスと同様の初期胚致死の表現型を示すことから、Peg10 KOマウスで見られていた胎盤形成不全の表現型の原因がspongiotrophoblastにあることを明らかにできた。さらに、胎児組織特異的なCreトランスジェニックマウスとの交配から、Peg10は胎盤の発生だけでなく、胎児の発生においても重要な機能を持っていることを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新たにPeg10 conditional KOマウスを作製することにより、様々なCreトランスジェニックマウスと交配することで胎盤での詳細なPeg10の機能だけでなく、胎児側組織におけるPeg10の新たな機能を明らかにできているため、おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
Peg10 conditional KOマウスをさらに多くのCreトランスジェニックマウスと交配することで、さらなるPeg10の機能解析を行う。具体的には、タモキシフェン誘導性Creトランスジェニックマウスと交配することで、胎生後期におけるPeglOの機能も解析できる。
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