研究領域 | バルクナノメタル ー常識を覆す新しい構造材料の科学 |
研究課題/領域番号 |
23102503
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
金 へよん 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (20333841)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
2012年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2011年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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キーワード | バルクナノメタル / チタン合金 / 変形双晶 / マルテンサイト |
研究実績の概要 |
平成24年度は、Ti-Nb、Ti-Ta、Ti-Nb-Zr合金など様々なTi合金を用い、冷間圧延によるナノ組織の発現条件を系統的に調べた。変形組織は加工時の相状態および結晶構造に強く依存した。マルテンサイト変態温度が低く、体心立方晶のβ相で加工された場合は高密度の転位およびセル構造が確認できた。また、斜方晶構造のマルテンサイト相で加工された場合はその変形組織はマルテンサイト相の格子定数に依存し、軸比(b/a)が1.55より小さい場合は、β相の加工組織と類似な変形組織を示し、軸比が1.55以上の場合は平均結晶粒径が50nm程度の非常に微細な組織が発現した。これはマルテンサイト相の軸比の変化に伴う変形機構の変化に起因することが明らかになった。マルテンサイト相で加工された場合でもその結晶構造がβ相に近い場合は転位すべりが主な変形モードとして活動し、マルテンサイトの軸比が1.55以上の合金では複数の双晶系の活動が確認できた。加工集合組織も相安定性および結晶構造によって大きく変化した。β相で加工された場合は非常に強い(100)[011]圧延集合組織が形成された。冷間圧延によりナノ組織化が発現した組成では98%以上の高圧延率にも明瞭な集合組織は形成されずランダムな配向を示した。集合組織が強く発達した組成では、ヤング率、最大強度などの機械的特性に強い異方性を示したが、ナノ組織化した試料では異方性が弱く低ヤング率および高強度を示した。このことからナノ組織化は強度の上昇だけではなく機械的特性の異方性の低減にも有効であることが分かった。
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現在までの達成度 (段落) |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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