研究領域 | 対称性の破れた凝縮系におけるトポロジカル量子現象 |
研究課題/領域番号 |
23103517
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
池上 弘樹 独立行政法人理化学研究所, 河野低温物理研究室, 専任研究員 (70313161)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2012年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2011年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 超流動ヘリウム3 / トポロジカル超流動 / 表面 / P波超流動 / イオン / 超流動ヘリウム3 / 表面束縛状態 / マヨラナ粒子 / P波超流動 / 電子バブル |
研究実績の概要 |
超流動ヘリウム3の表面では、マヨラナ粒子的表面束縛状態など超流動ヘリウム3の特異な秩序状態を反映した興味深い現象が予想されている。本研究の目的は、超流動ヘリウム3表面での起こると予想される興味深い現象を、表面下にトラップされたイオンを用いて研究する事である。昨年度、超流動ヘリウム3-A相の表面下にトラップされた負イオン(電子バブル)の輸送現象の測定から、電子バブルの軌道がlベクトルと垂直方向に曲がるというintrinsic Magnus効果を初めて観測した。この現象は、クーパー対の軌道角運動量(lベクトル)に起因する現象で、超流動A相が時間反転対称性を破った状態である事を直接反映するものである。 今年度は、intrinsic Magnus効果の詳細の解明を行った。実験で得られたintrinsic Magnus力の大きさの温度依存性は、理論から予想されるものと定性的に一致する。特に、温度依存性にピーク構造が現れることがわかった。このピークは3He準粒子が散乱される際に経由する不安定束縛状態に起因する。これは、不安定束縛状態を経由した散乱過程が、intrinsic Magnus効果の出現に大きく寄与していることを示唆する。 また、lベクトルが一様に揃った単一ドメインの安定性や、lベクトルの複数のドメイン構造の不安定性の詳細の研究も行った。単一ドメインの安定性は、ヘリウム3-A相の秩序変数のトポロジカルな安定性に起因している。また、複数ドメインの不安定性はドメイン壁の移動で説明され、メカニカルな刺激で移動する事が分かった。
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現在までの達成度 (段落) |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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