研究領域 | 素核宇宙融合による計算科学に基づいた重層的物質構造の解明 |
研究課題/領域番号 |
23105708
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山崎 剛 名古屋大学, 基礎理論研究センター, 特任助教 (00511437)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2012年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2011年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 素粒子論 |
研究実績の概要 |
原子核は陽子・中性子(核子)から構成されていて、それらは強い相互作用により原子核中に束縛されている。しかし、クォークとグルーオンで記述される強い相互作用の理論、量子色力学から原子核が構成されるかを理論的に検証する事は非常に難しい。この問題の大きな原因は、強い相互作用の閉じ込めの性質により解析的計算が非常に難しいためである。そのため、第一原理から原子核を計算するには非摂動論的計算方法が必要である。本研究では、数値的に非摂動論計算が可能な格子量子色力学を用いて、原子数が小さな原子核について、第一原理計算により原子核が構成されるかを検証する事を目的とした研究を行った。 当該年度以前の研究では、クォーク真空偏極効果を無視した近似を用い、クォーク質量が現実より重い領域(パイ中間子質量700MeV)では、ヘリウム原子核よりも小さな原子核が強い相互作用で形成されている事を示唆する結果を得た。 当該研究期間では、クォーク真空偏極効果を取り入れ、以前の計算よりも軽いクォーク質量(パイ中間子質量500MeV)での計算を行う事で、これまでの計算に含まれていた主要な系統誤差を取り除き、より信頼性の高い計算から原子核が形成されるかを検証した。その結果、以前の結果と同様に、原子数の小さな原子核はこのクォーク質量で強い相互作用により形成される事を示唆する結論を得た。この成果をまとめた論文はフィジカルレビューDに掲載された。現在さらに軽いクォーク質量での計算を進行中である。 また、原子数5以上の原子核計算方法についても研究を行った。計算方法を導出するまでには至らなかったが、計算に伴う問題点を明確にする事ができたので、今後この成果を用いて大きな原子核の計算方法を確立し、その方法を用いた基礎研究へ繋げていく予定である。
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現在までの達成度 (段落) |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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