研究領域 | 融合マテリアル:分子制御による材料創成と機能開拓 |
研究課題/領域番号 |
23107521
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
清水 克彦 鳥取大学, 産学・地域連携推進機構, 准教授 (90326877)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2012年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2011年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 海綿動物 / 六放海綿 / シリカ / ヒスチジン / タンパク質 / バイオミネラリゼーション / 無機有機複合材料 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、六放海綿類カイロウドウケツのシリコンバイオミネラルに含有される有機分子を同定し、その分子構造および機能を解明することである。得られた成果に基づき、新たなシリコン機能材料の形成プロセスを提案することを最終的な目標とする。平成23年度にはカイロウドウケツシリコンバイオミネラル骨格に含有される有機分子としてシリカ合成を促進する新規タンパク質グラシンを見出している。平成24年度は、グラシンの構造を解明するとともに、このタンパク質の機能をさらに明らかにすることを計画した。 グラシンのアミノ酸配列解析を行い、部分アミノ酸配列を決定した。この配列情報をもとにPCR法により、グラシンcDNAの単離を試みた。PCR法で増幅されたcDNAは、配列解析で決定された部分アミノ酸配列を含むことからグラシンのcDNAであることが確認された。このcDNAはアミノ酸組成分析で示されたようにヒスチジンに富んでおり、特にヒスチジンが集中している領域の存在が明らかとなった。グラシンの類似配列をDNAおよびタンパク質データベースについて検索したところ、類似する分子は見当たらなかった。従って、グラシンは新規タンパク質であることが示唆された。一方、グラシンの機能解析をさらにすすめた。グラシンは中性pHでシリカ形成を促進するが,その形態は100 nm以下のナノ粒子から構成され、生体で見られる構造に類似したものであった。 シリカの沈降を促進する有機分子として、これまでにシリカテイン、コラーゲン、シラフィンやポリアミンといった分子が見つかっている。今回、カイロウドウケツのシリカ骨格から得られたタンパク質グラシンはその構造、機能共に新規なタンパク質であることが示された。このタンパク質の存在下で生体内のシリカ形成を試験管内で再現することができた。このことは新たな融合マテリアルを創成する上で、重要な知見となる。
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現在までの達成度 (段落) |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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