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鉄フタロシアニン錯体におけるパイd相関と新規な量子秩序相

公募研究

研究領域分子自由度が拓く新物質科学
研究課題/領域番号 23110706
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関東京大学

研究代表者

瀧川 仁  東京大学, 物性研究所, 教授 (10179575)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2013-03-31
研究課題ステータス 完了 (2012年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2012年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2011年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード鉄フタロシアニン錯体 / 核磁気共鳴 / パイd相互作用 / 電荷秩序 / 反強磁性秩序 / パイd相互作用
研究実績の概要

我々は前年度までに、TTPをカチオンとする錯体[Fe(Pc)(CN)2]2についてNMR測定を行い、①共鳴線幅が100K以下の温度領域で急激に増大し、パイ電子の電荷秩序が何らかのメカニズムによって磁気的な不均一性を生じさせていること、②10K以下の低温では、鉄d電子系は単純な2副格子のイジング性反強磁性秩序を、パイ電子系は、磁気モーメントの大きさが広く分布する非整合スピン密度波様の磁気秩序を、それぞれ示すことを見出した。しかし[Fe(Pc)(CN)2]2にはCN基の方向が直交する2種類の分子鎖があり、そのためNMRスペクトルが複雑で結果の解釈に仮定が必要となる。そこで本年度はTPP[Fe(Pc)(CN)2]2とよく似た物性を示し、1種類の分子鎖しか持たない(PTMA)0.5[Fe(Pc)(CN)2]CH3CNについて、サイト選択的なNMR測定を行うことを計画した。まずこの物質の単結晶育成が連携研究者(熊本大学・松田真生氏)によって試みられた。結晶育成法はTTP錯体と基本的に同じ溶液中電解法であるが、非化学両論的組成であるためか、当初はNMR測定を行うに十分な大きさの結晶が得られなかった。何回かの試行錯誤の後にTTP系よりは大分小さいが、測定が可能なNMR信号強度が得られると推定される大きさの単結晶を一個得ることに成功した。6.6テスラの磁場下でNMR実験を行ったところ、Pc環上の炭素サイトからの信号は確認できたが、CN基上の窒素サイトの信号は観測できなかった。従って、現状ではd電子の磁性についての情報は得られていない。原因としてはTTP系に比べて格段にNMR線幅が広くなっている可能性が考えられる。今後は、測定磁場を変えるなどして、窒素サイトの信号確認を再度試みたい。

現在までの達成度 (段落)

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2012 実績報告書
  • 2011 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (2件)

  • [学会発表] 鉄フタロシアニン化合物における磁場誘起転移2012

    • 著者名/発表者名
      中西成一郎, 瀧川仁, 松田真生, 花咲徳亮, 田島裕之, 内藤俊雄, 稲辺保
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      関西学院大学
    • 年月日
      2012-03-24
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] 鉄フタロシアニン錯体におけるパイ-d電子系の磁気秩序と磁場誘起相転移2011

    • 著者名/発表者名
      瀧川仁, 松田真生, 花咲徳亮, 田島裕之, 内藤俊雄, 稲辺保
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      富山大学
    • 年月日
      2011-09-21
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [備考] 瀧川研究室 ホームページ

    • URL

      http://masashi.issp.u-tokyo.ac.jp/

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://masashi.issp.u-tokyo.ac.jp/

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書

URL: 

公開日: 2011-04-06   更新日: 2018-03-28  

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