研究領域 | 分子自由度が拓く新物質科学 |
研究課題/領域番号 |
23110711
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
石田 尚行 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (00232306)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2012年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2011年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 分子性磁性体 / 集積型金属錯体 / 超分子科学 / 単分子磁石 / 高スピン分子 / 相転移 |
研究実績の概要 |
本研究課題はスピン自由度に関連する新規材料の開発研究を主眼とする。我々は有機材料/無機材料の区別なく広範な元素、分子群を取り扱ってきた。電導性、磁性、誘電性、光物性を目指した材料の設計は、「フロンティア軌道設計」と言い換えることができる。本課題で「分子自由度」の意味するものは、スピンの持つ自由度の他に、様々なフロンティア軌道を組み合せられるという設計性自由度である。本課題では、有機結晶の柔軟さと相転移挙動、つまり構造相転移の自由度も取り入れた。これにより比較的高温で挙動するスイッチ物質の開発に近づくことができた。 1.反磁性-常磁性転移を示すビラジカル系:基底三重項ビラジカル (bpbn) の一連化合物群が、逐次構造相転移を示し、反磁性からS = 1/2常磁性、続いてS = 1常磁性となることを明らかにしている。この誘導体の中からS = 1/2常磁性のさらに半分のスピン量を示す新しい相を見いだした。 2.スピンクロスオーバー物質の探索:鉄(II)イオンにトリピリジルメタノールが配位した物質群が高い頻度で高スピン/低スピンスイッチを見せること明らかにした。光誘起スピン励起状態捕捉という現象を示すことも明らかにした。 3. 3d-2p 系のスピンクロスオーバー:有機ラジカルが2分子キレートしたニッケル錯体において、エントロピー駆動型の三中心スピン状態転移とも言うべき現象が見られた。 4. 4f-2p 交換相互作用:有機ラジカル配位の希土類錯体において、4f-2p 交換相互作用にも原子番号依存性が示された。さらに、構造パラメーターと磁気カップリング定数との間に良好な相関を描くことができた。これらは希土類元素の周期律の理解を前進させるものである。また、幾つかの4f-2p錯体から単分子磁石を開発することができた。
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現在までの達成度 (段落) |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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