公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
1、Ecrg4下流因子の同定とその機能解析H23年度にEcrg4+/+グリオーマ幹細胞(GIC)の野生型マウス脳における腫瘍形成能が、Ecrg4-/-GICに比べ著しく弱い事が発見した。両GICはヌードマウス脳に腫瘍を形成する事から、Ecrg4は免疫細胞を活性化する新規癌抗原であると考えられた。H24年度は、Ecrg4がT・B細胞のどちらに働いているのかの検討を進めた。始めに、抗Ecrg4抗体がEcrg4+/+GICを移植した野生型マウス末梢血中に 存在するかについて検討した結果、検出感度以下であった。この結果は、液性免疫によるEcrg4+/+GICの腫瘍形成抑制の可能性は低いことを示唆している。T細胞/NK細胞による細胞傷害実験系の確立と癌抗原としてのEcrg4の働きについて検討する予定である。同時に、Ecrg4+/+、+/-と-/-神経幹細胞(NSC)とこれら細胞から誘導したGICの遺伝子発現プロファイルを調べ、NSCとGICのEcrg4下流因子群を抽出した。これら因子の働きについて今後検討を進める予定である。2、Ecrg4受容体の同定Ecrg4-Fc融合タンパク質とcDNA発現ライブラリーを用いたスクリーニングにより抽出したEcrg4受容体(Ecrg4R)候補因子群からEcrg4Rを同定した。Ecrg4Rは様々な生物学的機能(疾患、細胞老化を含む)を有する細胞膜タンパク質である。様々なEcrg4とその受容体の欠損タンパク質を作製し、Ecrg4のカルボキシル末端とEcrg4Rの細胞外領域が結合領域であることを同定した。今後はEcrg4Rシグナル伝達について検討を進める予定である。3、グリオーマ幹細胞由来細胞老化誘導因子の同定マウスGICとヒトGIC群の遺伝子発現プロファイル解析から、発現上昇している分泌タンパク質群を抽出した。それらの機能は今後検討を進める予定である。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Advances in Cancer Stem Cell Biology
ページ: 17-31
臨床検査
巻: 55 ページ: 477-482
BIO Clinica
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医薬ジャーナル
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