公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
平成23年度の解析からがん細胞と間質細胞との相互作用を制御すると予想される低分子化合物としてMEK inhibitor Iと我々が天然より見出したNBRI16716Aが候補となった。そこで、これら低分子化合物ががん微小環境を制御する低分子プローブとして有用であることを評価するために、それらの作用機構を解析した。平成23年度の解析からMEK inhihibitor Iは、胃がんと間質の相互作用を制御することが分かり、さらにその作用機構の解析から胃間質細胞がIL-6を分泌し胃癌細胞はこのIL-6を利用して、生存および増殖していることが明らかとなった。胃間質細胞は胃がん細胞の増殖を正にも負にも制御することが分かっているので、平成24年度では、胃間質細胞による胃がん細胞の増殖抑制のメカニズムに焦点をあてて検討した。その結果、MEK inhihibitor Iの作用機構の解析から胃間質細胞が胃がん細胞の増殖を抑制する因子を分泌することが明らかとなった(特許出願中)。この増殖抑制因子はMEK inhibitor Iで胃間質細胞を処理することによってその分泌が上昇することが分かった。一方、平成23年度の解析から、NBRI16716Aを処理した前立腺および肺の間質細胞の培養上清中に前立腺がんおよび肺がん細胞の増殖を抑制する活性を見出した。現在活性本体を精製し、同定を試みている。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件) 備考 (2件) 産業財産権 (1件)
Biochem. Biophys. Res. Commun.
巻: 422 号: 4 ページ: 751-757
10.1016/j.bbrc.2012.05.075
Bioorg Med Chem
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10.1016/j.bmc.2012.04.025
http://www.bikaken.or.jp/