研究領域 | 細胞機能と分子活性の多次元蛍光生体イメージング |
研究課題/領域番号 |
23113522
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
実吉 岳郎 独立行政法人理化学研究所, 記憶メカニズム研究チーム, 研究員 (00556201)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
11,440千円 (直接経費: 8,800千円、間接経費: 2,640千円)
2012年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2011年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | シナプス可塑性 / アクチン細胞骨格 / 二光子顕微鏡 / 光活性化 / 光活性化タンパク質 / 海馬 / アクチン |
研究実績の概要 |
記憶学習の細胞モデルであるシナプス長期増強現象(LTP)において、シナプスの構造拡大が観察される(シナプス構造可塑性)。 本研究計画は、LTPの分子基盤を理解するため、光活性化タンパク質と蛍光寿命測定によるFRET(FLIM-FRET)法を用いた細胞内情報伝達経路に対する光学プローブ、そして二光子顕微鏡技術を組み合わせ、シナプス構造可塑性の分子メカニズムを明らかにする事を目的として行った。 ケージドグルタミン酸のケージ解除によるスパインの形態変化は、CaMKII, Rac, PAKの阻害で抑制され、活性化で誘発された。また、光活性化型Rac (PA-Rac)は光刺激によりスパイン肥大を誘発した。このスパイン肥大は、RacおよびPak阻害剤の処理により消失したが、CaMKII阻害剤では阻害されない。すなわち、PA-Racの光刺激はグルタミン酸刺激によって活性化される情報伝達経路のうち、Racより下流の分子群を特異的に活性化させスパイン肥大を引き起こせる。また、光活性化型CaMKII(PA-CaMKII)はNMDA受容体の阻害因子であるマグネシウムイオン存在化でもスパイン肥大を誘発できる事から、このプローブもまた、CaMKIIより活性化される情報伝達経路を特異的に活性化させスパインを肥大させたものと考えられる。すなわち、RacもCaMKIIもスパイン肥大の必要十分条件である事が分かった。スパインにおけるアクチン重合をFLIM-FRET法で測定したところ、グルタミン酸刺激やPA-Racによってアクチン重合反応が促進している事が分かった。最後にアクチンーアクチン相互作用やPAKバイオセンサーなどこれまでレシオメトリックFRETでは動いていたバイオセンサーがFLIM-FRET法では動かないケースがあり、FRET測定系に合わせたセンサー設計、改良が必要であると思われる。
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現在までの達成度 (段落) |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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