研究領域 | 細胞内ロジスティクス:病態の理解に向けた細胞内物流システムの融合研究 |
研究課題/領域番号 |
23113708
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
久万 亜紀子 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (30392377)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2013-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2012年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2011年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | オートファジー / 遺伝子改変マウス / 生理学 |
研究実績の概要 |
オートファジーはリソソームを分解の場とする細胞質成分の分解系である。オートファジーの生理的役割を明らかにするには、オートファジー不全マウス(Atg5ノックアウトマウス)の解析が有効であるが、従来のAtg5ノックアウトマウスは生後1日で死亡するためアダルトマウスの解析ができなかった。Atg5ノックアウトマウスは生後ミルクを飲まないことから、死亡の一因は神経変性による吸綴障害であると考えられた。そこで、神経特異的にAtg5を発現させ神経症状のみ回復したAtg5ノックアウトマウス(神経特異的Atg5レスキューマウス)を作製したところ、新生児死亡を回避し4ヶ月齢まで生存するようになった。このマウスは神経以外の全身でAtg5を欠損しており、アダルトマウスにおけるオートファジーの生理機能解析が可能となった。このマウスは、成長不全・肝臓・脾臓の肥大、精巣・卵巣・小腸の異常、重篤な貧血を示した。貧血の原因を調べるため赤血球の形態観察および血液検査を行ったところ、血清鉄濃度が著しく低いことが明らかとなった。また、鉄投与により貧血が改善したことから、貧血の一因は鉄欠乏によることが分かった。ノックアウトマウスにおける血清鉄の低下は、吸収不全・分布異常・損失のいずれかに原因があると考えられるが、全身臓器の鉄定量および鉄染色を行ったところ、鉄の異常蓄積は認められず貯蔵鉄が著しく低いことが分かった。また、出血は認められなかった。よって、十二指腸における鉄吸収の低下が、鉄欠乏の原因であると考えられた。肝臓から分泌され十二指腸における鉄吸収調節に重要なホルモンであるヘプシジンの発現レベルには異常は認められなかった。よって、十二指腸のオートファジー欠損が鉄吸収低下のプライマリーな原因であると考えられた。以上の結果から、オートファジーが鉄代謝に関与することが明らかになった。
|
現在までの達成度 (段落) |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|