研究領域 | 細胞内ロジスティクス:病態の理解に向けた細胞内物流システムの融合研究 |
研究課題/領域番号 |
23113720
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
井垣 達吏 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00467648)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2013-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2012年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2011年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | がん / エンドサイトーシス / Ras / ショウジョウバエ / 遺伝学 |
研究実績の概要 |
本研究では、ショウジョウバエ腫瘍悪性化モデルを利用し、エンドサイトーシス制御破綻が引き起こすがん悪性化機構を遺伝学的に解析した。ショウジョウバエ複眼原基の上皮組織において、遺伝的モザイク・クローン法によりがん原性Ras (RasV12) を発現する体細胞クローンを誘導すると、これらの変異細胞クローンは過剰に増殖して腫瘍を形成する。このRasV12誘導性腫瘍は浸潤性や他器官への転移能を示さないことから、良性腫瘍と見なすことができる。われわれは、このRas誘導性の良性腫瘍に対して一連のエンドサイトーシス制御遺伝子の突然変異を導入すると、変異細胞が浸潤・転移能を獲得することを見いだした。この浸潤・転移能はエンドサイトーシス制御遺伝子の変異のみでは付与されないことから、Rasシグナルの活性化とエンドサイトーシス制御破綻の協調により上皮の腫瘍悪性化が引き起こされたと考えられた。興味深いことに、エンドサイトーシス制御遺伝子rab5の機能を欠損したRas活性化細胞(RasV12/rab5-/- 細胞)は浸潤・転移能を獲得するだけでなく、その周辺細胞の増殖を促進することが分かった。そこで、RasV12/rab5-/- 細胞が浸潤・転移能を獲得する機構、および周辺細胞の増殖を促す機構の遺伝学的解析を進めた結果、RasV12/rab5-/- 細胞内においてJNK経路を介してがん抑制経路Hippo経路が抑制され、これによりUnpaired (Upd; IL-6ホモログ)の発現誘導が引き起こされることが分かった。さらに、Upd によるJAK/STATシグナルの活性化が、RasV12/rab5-/- 細胞自身の浸潤・転移能獲得と周辺細胞の増殖促進の両方に必要であることが分かった。
|
現在までの達成度 (段落) |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|