研究領域 | メゾスコピック神経回路から探る脳の情報処理基盤 |
研究課題/領域番号 |
23115512
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
田中 琢真 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 助教 (40526224)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2012年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2011年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 神経回路 / 神経情報処理 / 情報量最大化 / 理論神経科学 / 局所回路 / リカレントネットワーク |
研究実績の概要 |
フィードフォワードネットワークにおいて,入力から出力へ伝達される情報量ができるだけ大きくなるように結合を変化させる学習則を導いた.この回路で写真の一部を切り出したものを入力として使い,学習を行うと,出力素子は単純型細胞に類似した選択性を持つようになる.さらにこの単純型細胞的な素子の出力を入力としてフィードフォワードネットワークの次の層の学習を行うと,第二出力層の素子は複雑型細胞にきわめてよく類似した選択性を持つようになることがわかった.具体的には,線分の平行移動に対して応答が変化せず,方位選択性は単純型細胞よりもやや弱く,受容野の中心に最適方位と直交する方位の線分を提示すると抑制され,古典的受容野の外に最適方位に一致する方位の線分を提示すると抑制され,古典的受容野の外に最適方位に直交する方位の線分を提示すると興奮を示す.すなわち,phase invariance,orientation alignment suppression, orientation contrast facilitationを示した.さらに,超複雑型細胞の特徴として知られるend-stoppingを示す素子もあり,この多層フィードフォワードネットワークモデルは単純型細胞・複雑型細胞・超複雑型細胞の三種類,すなわち皮質一次視覚野に存在するとされる細胞すべての選択性を再現できることがわかった.これによって,単純型細胞と同様に複雑型細胞の選択性も皮質が保持する情報量を最大化しているという仮説から説明されることが明らかになった.さらに,このモデルの結果から逆に考えると,複雑型細胞の本質は並進変換不変性を持つことではなく,むしろテクスチャの境界に対して応答することであることがわかった.
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現在までの達成度 (段落) |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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