研究領域 | 神経系の動作原理を明らかにするためのシステム分子行動学 |
研究課題/領域番号 |
23115708
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
井上 謙一 京都大学, 霊長類研究所, 助教 (90455395)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2012年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2011年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 神経科学 / 脳・神経 / バイオテクノロジー / ウイルスベクター / 認知科学 |
研究実績の概要 |
本研究では、感染性の異なる複数のウイルスベクターを利用して、特定の神経回路を構成するニューロン集団における遺伝子の発現制御を実現する細胞操作技術を開発している。本年度は、前年度開発を行った、逆行性感染型レンチウイルスベクターとCreリコンビナーゼによる部位特異的組換え反応を利用して、特定の神経路を構成するニューロンでのみ外来遺伝子の発現が起こるような遺伝子操作手法と、サルNMDA受容体(NR1) を標的遺伝子としたRNA干渉配列を組み合わせ、特定の神経路を構成するニューロンでのみNMDA受容体遺伝子の発現抑制を実現する実験系の構築に取り組んだ。その結果、ベクターの多重感染により効率的かつ選択的に発現抑制を誘導できるウイルスベクターシステムの確立に成功した。今回、独自に開発した逆行性感染型レンチウイルスベクターとテトラサイクリン誘導性転写制御システムを組み合わせ、霊長類においてドーパミン神経路選択的な活動制御を行い、その行動解析を行った。本実験系では、導入遺伝子としてテトラサイクリン応答プロモーターの下流にテタヌストキシン軽鎖遺伝子を挿入した逆行性感染型レンチウイルスベクターを線条体に、テトラサイクリン応答因子を発現するアデノ随伴ウイルスベクターを黒質に注入した。このようなモデルザルにおける行動変化を採餌タスクなどの行動学的指標を用いて解析した結果、ドキシサイクリン誘導的かつ可逆的にパーキンソン病様の運動障害が誘発されることを確認した。この運動障害は緩慢に進行するものであり、またドキシサイクリン投与期間中には機能回復は観察されなかった。これらの結果は、ドーパミン投射系と大脳基底核神経回路の可塑性との関係を検討する上で有用な知見および技術になると考えられる。
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現在までの達成度 (段落) |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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