研究領域 | 神経系の動作原理を明らかにするためのシステム分子行動学 |
研究課題/領域番号 |
23115718
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
中村 加枝 関西医科大学, 医学部, 教授 (40454607)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2012年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2011年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 眼球運動 / 大脳基底核 / 報酬 / ドパミン / セロトニン / 霊長類 |
研究実績の概要 |
「報酬獲得」のための「行動発現」における大脳基底核線条体の役割はこれまで詳細に調べられてきた。しかし、嫌悪刺激の情報が、線条体でどのように計算されるかはほとんどわかっていない。そこで我々は、線条体における嫌悪刺激情報処理を霊長類において明らかにすることができる眼球運動課題を考案した。この課題では、中心の注視点から右か左に眼球運動を行う。どちらか一方(たとえば右)が多くの報酬、他方(左)は少ない報酬を得られる。2頭のサルの線条体を背側から腹側まで記録したところ、背側に報酬が少ない場合に強く発火する細胞、腹側に報酬が多い場合に強く発火する細胞が分布しており、線条体内の機能的分割が明らかになった。報酬が少ないことは嫌悪情報と近似とも考えられ、背側線条体が嫌悪情報により強く関与していることを示唆した。この結果はJournal of neuroscienceに掲載された。本実験により、価値による学習のメカニズムにおいて、報酬のみならず嫌悪情報も大脳基底核で処理されていることが明らかされ、強化学習モデルをより具体的、生体に近い形で改変することに寄与すると考えられる。 なお、この課題ではターゲットを必ず選択させるforced choice 課題であるが、2者択一の眼球運動課題choice taskを開発し、報酬と嫌悪刺激それぞれに対応する視覚刺激を選択する課題を学習させた。行動解析から、報酬によっても嫌悪刺激によっても学習は起きるが、報酬による学習の方が早く、正確になりやすいことを明らかにできた。
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現在までの達成度 (段落) |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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