研究領域 | 多方向かつ段階的に進行する細胞分化における運命決定メカニズムの解明 |
研究課題/領域番号 |
23118528
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
小松 則夫 順天堂大学, 医学部, 教授 (50186798)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2012年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2011年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | Sirtuin / SIRT1 / SIRT2 / APL / Tenovin-6 / ATRA / AML / 急性前骨髄球性白血病 / FOXO3A / NAMPT / 分化 |
研究実績の概要 |
本研究は、レチノイン酸誘導体(ATRA)による急性前骨髄球性白血病(APL)細胞の分化誘導において、NAMPTやNAD依存性脱アセチル化酵素SIRT1の活性化と、これらに伴う転写因子FOXO3Aの脱アセチル化亢進による活性化が関与することを明らかにすることを目的としている。平成23年度の研究から、我々の予想に反して、ATRA処理後のAPL細胞内では、SIRT1の活性化が生じないこと、SIRT1の阻害剤として知られているTenovin-6によりAPL細胞の好中球様細胞への分化が誘導されることが、明らかとなった。 そこで、ATRAによるAPL細胞の好中球様細胞への分化誘導メカニズムを解明する目的で、Tenovin-6による細胞分化誘導のメカニズムについて解析を行なった。すると、APL細胞の分化が誘導される条件下では、Tenovin-6によるSIRT1の酵素活性の阻害が起きていないことが明らかになった。続いて、Tenovin-6による酵素活性の阻害が報告されているSIRT2について、詳細な検討を行なった。すると、APL細胞の分化が誘導される条件において、SIRT2の脱アセチル化基質であるαチューブリンのアセチル化が亢進していた。さらにウイルスベクターを用いたshRNAや遺伝子導入によって、SIRT2遺伝子の発現を低下させるとNB4細胞は好中球様細胞に分化し、過剰発現によりこの阻害剤による分化誘導が阻害された(PLOS ONE, vol. 8:e57633, 2013)。以上の結果から、SIRT2の活性阻害が、APLの好中球様細胞分化を誘導することが明らかになった。これにより、ATRAによるAPL細胞の好中球様細胞への分化誘導が、SIRT2の阻害を介していることが示唆された。今後の解析により、ATRAによる好中球分化誘導の詳細なメカニズムが明らかにされることが大いに期待される。
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現在までの達成度 (段落) |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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