研究領域 | 水を主役としたATPエネルギー変換 |
研究課題/領域番号 |
23118713
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
池口 満徳 横浜市立大学, 生命ナノシステム科学研究科, 准教授 (60261955)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)
2012年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2011年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | Pループ / ATP加水分解酵素 / 相同組換え / RecA/Rad51/RadA / 分子動力学 / アルギニンフィンガー / Pループ / Swi5/Sfr1 / F1-ATPase / 水のエントロピー |
研究実績の概要 |
本研究は,Pループ型ATP加水分解酵素の機能発現機構について,分子シミュレーション等の計算科学的手法を用いて解析することを目的としている. 平成24年度には,DNA相同組換えで働くPループ型ATP加水分解酵素であるRad51について,分子構造モデリングと分子動力学シミュレーションを行い,論文として,Biophysical Journal誌に出版することができた.Rad51の原子レベルの立体構造はX線結晶解析により得られているが,モノマー間の界面にはATPは存在せず,電子顕微鏡研究などで得られている活性型の構造とは言えない.そこで,まず,フィラメントの最小単位である2量体について,古細菌の類縁タンパク質であるRadAの結晶構造を参照して分子構造モデリングを行い,全原子分子動力学シミュレーションを遂行した.その結果,ATPのγリン酸部位では,安定な活性型構造を維持するのに,カリウムイオンが必須であり,隣接モノマーのH352, D374と相互作用ネットワークを形成していることを見出した.このようなカリウムイオンの相互作用は,他のPループ型ATP加水分解酵素におけるアルギニンフィンガーと類似の機能を果たしているように示唆された.さらに,もうひとつの活性型構造を維持するメカニズムとして,ATPのアデニン環が,R228と, 隣接モノマーにあるP379に挟まれるように相互作用することも見出した.このように,ATPがモノマー間の「糊」として働いており,活性型構造を安定化していることを明らかにした. また,領域内の液体統計力学解析の専門家と共同研究を行い,溶媒効果,特に水のエントロピー解析を発展させ,他のPループ型ATP加水分解酵素であるF1-ATPaseについて,分子動力学シミュレーションと統計力学解析を基に動作メカニズムを提案した.
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現在までの達成度 (段落) |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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