自己顔の動的表情認知の理解による人支援技術・化粧法への応用

• 研究領域: 学際的研究による顔認知メカニズムの解明
• 研究課題/領域番号: 23119705
• 研究種目: 新学術領域研究(研究領域提案型)
• 配分区分: 補助金
• 審査区分: 複合領域
• 研究機関: 筑波大学
• 研究代表者: 鈴木 健嗣 筑波大学, システム情報系, 准教授 (30350474)
• 研究期間 (年度): 2011-04-01 – 2013-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2012年度)
• 配分額: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円); 2012年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円); 2011年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
• キーワード: 動的表情 / 自己顔認知 / 人支援技術 / 化粧法 / 脳機能画像解析 / 表情表出支援 / 顔認識 / 生体電位信号

研究実績の概要

本研究では，表情においても「動き」が本質的な特性であることに着目し，自己顔認知が表情の動的特性と切り離せない関係があることから，自己顔の動的表情に係る認知基盤を明らかにするとともに，これらの基礎的な知見を化粧法・人支援技術に応用するための研究を行い，全ての人の対人コミュニケーション向上のため動的表情の自己顔認知・認識に関わる研究を推進した．ここでは， (1)顔表面の動態解析と生体電位信号計測，(2) 自己顔認知の神経基盤の理解，(3) 顔の操作と表出支援，(4) 動的表情の認識の４項目の研究を相互に連携させながら研究を推進した．
(1)顔面の詳細な形態，３次元カメラを利用した実時間での表情形状変化計測に基づき，「デジタルフェイス」として形態変化の３次元的物理特性を詳細に記述するシステムを構築した．(2)素顔及び化粧顔を対象とし，脳機能画像解析実験を継続し，動的表情の自己顔認知における神経基盤を明らかにするための実験を行い，化粧時における表情表出に関する物理・生理特性について一定の知見を得た．(3) 表情表出支援装置による人工的な表情表出に関する臨床研究を実施し，表情表出を的確に支援するための方法論を深化させた．(4) 顔面の動態解析と電気生理学データに加え，表情の認知強度評価を含め，顔側における生体電位信号の計測に基づく表情表出の推定技術の高度化を実現した．
以上の通り，笑顔を中心とした動的表情に関する自己顔認知・認識の基礎研究が大きく進展するとともに，人支援技術と認知神経科学的な化粧法の開拓という応用研究へ展開が広がった．これらの成果に基づき，自身の意思に基づき表情を表出するといった，自己肯定と笑顔を取り戻すための心理社会的な人支援の実現を目指したい．

現在までの達成度 (段落)

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

研究成果

• [雑誌論文] A Wearable Robot Mask to Support Rehabilitation of Facial Paralysis (2012)
  • 著者名/発表者名: Jayatilake, D., Isezaki, T., Gruebler, A., Teramoto, Y., Eguchi, K. and Suzuki, K.（Jayatilake, D.）
  • 雑誌名: Prof. of IEEE RAS/EMBS International Conference on Biomedical Robotics and Biomechatronics 巻: - ページ: 1549-1554
  • DOI: 10.1109/biorob.2012.6290781
  • 査読あり
• [雑誌論文] Emotionally Assisted Human-Robot Interaction Using a Wearable Device for Reading Facial Expressions (2012)
  • 著者名/発表者名: Gruebler, A., Berenz, V., and Suzuki, K.,
  • 雑誌名: Advanced Robotics 巻: 26(10) 号: 10 ページ: 1143-1159
  • DOI: 10.1080/01691864.2012.686349
  • 査読あり
• [雑誌論文] Analysis of social smile sharing using a wearable device that captures distal electromyographic signals (2012)
  • 著者名/発表者名: Gruebler, A., Suzuki, K.
  • 雑誌名: Proc. of 3rd Int. Conf. on Emerging Security Technologies 巻: なし ページ: 178-181
  • DOI: 10.1109/est.2012.38
  • 査読あり
• [雑誌論文] Robot Assisted Facial Expressions with Segmented Shape Memory Alloy Actuators (2011)
  • 著者名/発表者名: Jayatilake, D. and Suzuki, K.
  • 雑誌名: International Journal of Mechatronics and Automation 巻: 1(3/4) 号: 3/4 ページ: 224-235
  • DOI: 10.1504/ijma.2011.045254
  • 査読あり
• [雑誌論文] Depth Image based Analysis of Facial Expressions and Head Orientation (2011)
  • 著者名/発表者名: Isezaki, T., Suzuki, K.
  • 雑誌名: Proc.of IEEE International Conference on System, Man and Cybernetics ページ: 2537-2542
  • DOI: 10.1109/icsmc.2011.6084058
  • 査読あり
• [学会発表] 距離画像を用いた頭部と表情の動態解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 伊勢崎隆史（鈴木 健嗣）
  • 学会等名: 電子情報通信学会 パターン認識・メディア理解（PRMU）研究会
  • 発表場所: 幕張メッセ国際会議場（千葉県）
  • 年月日: 2012-10-04
• [学会発表] Rehabilitation of Facial Paralysis with the Robot Mask (2012)
  • 著者名/発表者名: Jayatilake, D., Isezaki, T., Teramoto, Y., Eguchi, K. and Suzuki, K.
  • 学会等名: 日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会2012
  • 発表場所: アクトシティ浜松（静岡県）
  • 年月日: 2012-05-23
• [学会発表] Depth Image based Analysis of Facial Expressions and Head Orientation (2011)
  • 著者名/発表者名: Isezaki, T., Suzuki, K.
  • 学会等名: IEEE International Conference on System, Man and Cybernetics
  • 発表場所: Hilton Anchorage Hotel,アンカレッジ・米国
  • 年月日: 2011-10-10
• [備考] ディジタル・フェイス・プロジェクト
  • URL: http://www.ai.iit.tsukuba.ac.jp/research/031-j.html