研究領域 | サンゴ礁学-複合ストレス下の生態系と人の共生・共存未来戦略- |
研究課題/領域番号 |
23121701
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
奥山 英登志 北海道大学, 地球環境科学研究科(研究院), 准教授 (90125295)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2012年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2011年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | サンゴ / 白化 / カロチノイド / P457 / 褐虫藻 / 酸化ストレス / (4)多価不飽和脂肪酸 / 膜遮蔽効果 |
研究実績の概要 |
P457は藻類で見出されている唯一のカロチノイドの配糖体である。この色素はJeffrey and Haxo (1968) が初めてウズ鞭毛藻やサンゴなどの色素を分析する過程で見出したものである。その後精製され、Aakemann et al. (1993) がAmphinidium carterae由来のものの構造を決めている。P457はマーカー色素としての役割は指摘されていたものの、近年は言及されることが少なく、その含量や生理的役割については明らかになっていなかった。本論文ではP457をイソギンチャクから分離されたSymbiodinium sp. NBRC 104787から単離、精製し、機器分析によって、この色素がいわゆるP457であることを確認した。光合成色素で比較的極性の高いものとしてクロロフィルcがあるが、P457はクロロフィルc以上に極性が高く、その含量はウズ鞭毛藻で3-6 mol%、サンゴで2-4 mol%であった。共存するカロチノイド類とP457の構造の類似性から、P457はペリディニンとともにネオキサンチンを前駆体として合成されると考えられる。P457の分布について海産藻類、無脊椎動物を中心に広く調べところ、P457は調べたペリディニンをもつ全てのウズ鞭毛藻とこれを共生体としているサンゴ、イソギンチャクなどに分布することが分った。クロロフィルbをもつウズ鞭毛藻、フコキサンチンをもつウズ鞭毛藻には検出されなかった。ウズ鞭毛藻はいわゆる一次共生により生じた紅藻が起源であるとされるが、紅藻はP457もペリディニンも持たないので、これらの色素の合成系は一次共生の後に獲得されたと考えられる。ペリディニン、P457を持たないウズ鞭毛藻は無脊椎動物の共生体となっていないことから、ペリディニン、P457の存在がウズ鞭毛藻の共生性と関わることも予想される。
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現在までの達成度 (段落) |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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