研究領域 | 血管ー神経ワイヤリングにおける相互依存性の成立機構 |
研究課題/領域番号 |
23122516
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
高橋 弘雄 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (20390685)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2012年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2011年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 嗅球 / 血管-神経相互作用 |
研究実績の概要 |
匂いの情報処理を行う嗅球の介在ニューロンは、神経細胞としては例外的に、成体の脳内でも新生することが知られる。新たに生まれた細胞が、生涯に渡って嗅球の既存の神経回路へと組み込まれている。そこで本研究は、成体における嗅球の神経回路新生が、血管と神経とのいかなる相互作用により支えられているのか?という点に着目して解析を行った。 嗅球内を移動中の介在ニューロンと周囲の血管との関係を明らかとするため、新生介在ニューロンをレンチウイルスにより蛍光ラベルし、血管を蛍光色素でラベルして、嗅球のスライス培養により、経時変化を観察した。解析の結果、嗅球内を目的地に向けて移動する新生介在ニューロンには、①血管に沿って移動する細胞と、②血管から離れて移動する細胞がいることが明らかとなった。さらに血管に接している新生介在ニューロンの割合を定量した結果、嗅球の周辺部分と比較して、嗅球内側の顆粒細胞層では、血管に接する新生ニューロンの数が有意に少ないことが分かった。これらの結果から、嗅球内の位置や最終的な移動先の違いにより、介在ニューロンの移動方法が異なる可能性が示唆された。さらに、嗅球介在ニューロンの顆粒細胞で特異的にEphAレセプターが発現しており、新生顆粒細胞の移動の制御に必須の役割を果たすことを明らかとした。 また、嗅球の神経活動が、血管新生に及ぼす影響についても検討を行った。片側の鼻孔を閉じて神経活動を低下させたマウスでは、鼻腔閉塞を行った側の嗅球で、新生介在ニューロンの数が減少し、その発達も阻害される。興味深いことに私達は、鼻腔閉塞した嗅球で、血管ネットワークの発達が有意に阻害されることを見出した。このような神経活動依存的な血管新生の制御メカニズムとして、嗅球の神経活動依存的に血管形成因子VEGFの発現が制御されることを見出した。
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現在までの達成度 (段落) |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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