研究領域 | 神経細胞の多様性と大脳新皮質の構築 |
研究課題/領域番号 |
23123521
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 公益財団法人大阪バイオサイエンス研究所 |
研究代表者 |
古泉 博之 公益財団法人大阪バイオサイエンス研究所, 神経細胞生物学部門, 研究員 (10334335)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2012年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2011年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | 神経科学 / 脳神経疾患 / 大脳皮質発生 / 神経回路形成 / 神経突起伸長 / 微小管 / 微小管結合蛋白質 |
研究実績の概要 |
ダブルコルチン様キナーゼDclk1およびDclk2は脳の発生期にそれぞれダブルコルチンDcxと協調的に大脳皮質錐体細胞の移動や軸索伸長、海馬錐体細胞の樹状突起形成において機能している。本研究では、神経細胞の形態形成に関わる分子、細胞メカニズムの解明の一端として、微小管結合蛋白質であるこれらのDCXファミリーに着目している。特に昨年度はDCLK1の新規基質として同定したMAP7D1(micrtotubule-associated protein 7 domain containing 1)に着目し研究を行った。 大脳皮質神経細胞においてMAP7D1の発現抑制を行うと、DCLK1の発現抑制と同様、軸索の伸長が抑制された。また子宮内エレクトロポレーションを用いたマウス胎仔脳への遺伝子導入により、vivoにおいてもMAP7D1を発現抑制することによりにより、DCLK1を発現抑制、または欠損させた時と同様、脳梁の軸索伸長が阻害された。またDCLK1によるMAP7D1のリン酸化部位Ser315のセリンをアラニンに置換し、リン酸化を起こらなくしたものを過剰発現させると、脳梁の軸索伸長が阻害され、一方MAP7D1の野生型を過剰発現させた時にはこのような影響はみられなかった。これらの結果からDCLK1によるMAP7D1のリン酸化が軸索伸長に関与する可能性が示唆された。またMAP7D1は軸索輸送において重要なモータータンパク質キネシンの1種と相互作用していることを明らかにし、現在DCLK1によるMAP7D1のリン酸化がどのようにキネシンの機能調節に関与し、さらにどのように軸索伸長に関与してくるのかを明らかにしようとしている。この研究成果によりこれまで機能の分からなかったDCLK1のキナーゼ部位が、他の微小管結合タンパク質のリン酸化を介して神経細胞の軸索伸長に関与していることが初めて示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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