配分額 *注記 |
6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2012年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2011年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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研究概要 |
1効率的なヒトiPS細胞からの脂肪細胞分化誘導法の確立 申請者らはこれまで胚様体(EB)形成を介する分化誘導法にてヒトiPS細胞がヒトES細胞に相当する脂肪細胞への分化能をもつことを報告した(FEBS Letters 2009)。またヒトiPS・ES細胞由来脂肪細胞はインスリン応答性や脂肪分解能を有し、皮下移植にて生着・維持することを示した(Stem Cells Dev 2013)。ヒトiPS細胞由来脂肪細胞の機能解析及び細胞治療には脂肪細胞の純化と分化効率の改善が大きな課題である。申請者らはこれまでの報告を基にヒトiPS・ES細胞由来間葉系前駆細胞を誘導した。これらの細胞は軟骨細胞への分化能は有したが脂肪細胞への分化能はほとんど有さなかった。細胞表面マーカーを解析したところ、骨髄由来間葉系幹細胞と比較してCD90は同様に高発現を示したが、CD73, CD105は低発現であった。高い脂肪細胞分化能を有する前駆細胞への分化誘導条件の改善が必須である。 2脂肪萎縮症患者からの疾患特異的iPS細胞作製 京都大学医学研究科・医学部医の倫理委員会からの承認を得て、京都大学iPS細胞研究所と連携し脂肪萎縮症患者から皮膚組織を採取しOct3/4, Sox2, Klf4, c-Mycのレトロウイルスを用いて作製した。先天性脂肪萎縮症患者5例と後天性脂肪萎縮症患者2例と部分性脂肪萎縮症患者1例から疾患特異的iPS細胞の樹立を行った。上記のEB形成を介する分化誘導法で解析を行うとBSCL2遺伝子異常を有する先天性脂肪萎縮症患者由来iPS細胞は健常人由来iPS細胞と比較して著明な脂肪蓄積の低下を認めた。またLMNA遺伝子異常を有する先天性脂肪萎縮症患者由来iPS細胞は健常人由来iPS細胞と比較して脂肪蓄積に差は認めなかった。
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