研究領域 | ゲノム複製・修復・転写のカップリングと普遍的なクロマチン構造変換機構 |
研究課題/領域番号 |
23131506
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
臼井 雄彦 大阪大学, たんぱく質研究所, 助教 (70533115)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
2012年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2011年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | DNA損傷チェックポイント / 組換え修復 / ゲノム安定性 / 組換え鋳型選択 / ヒストン修飾 |
研究実績の概要 |
相同組換え(HR)は、ゲノムの脅威となるDNA二重鎖切断(DSB)を修復する。HR機構については、DNAレベルの素過程の理解が進んできたが、生体内のHRでは「染色体の選択」といった問題が加わる。体細胞では「姉妹染色体間HR」が「相同染色体間HR」より優位に起こる。姉妹染色体間HRはゲノムの変化を伴わないが、親由来ゲノムの情報交換が起こる相同染色体間HRは、娘細胞で情報が欠落する染色体異常につながる。従ってこの「優位性」の理解はゲノム安定性を守る仕組みを知る上で重要である。 本研究の目的は姉妹染色体間HRの優位性に、DNA損傷チェックポイントによるクロマチン構造変換が関与する可能性を調べることである。そこで私はDNA損傷チェックポイントキナーゼRad53の新たな活性に着目した。Rad53は、体細胞と異なり相同染色体間HRが優位になる減数分裂期の計画的DSBには活性化されない。そこでRad53過剰発現の影響を調べた。結果、Rad53は相同染色体間HRを阻害し、姉妹染色体間HRを促進する活性を持つことが示唆された。しかしRad53はHR素過程を促進しなかったので、Rad53がクロマチン構造変換を介して姉妹染色体間HRを促進する可能性を考えた。 平成24年度は、減数分裂期におけるRad53活性化による姉妹染色体間HRの分子機構に迫れる結果を得た。減数分裂期の姉妹染色体間HRは、減数分裂期特異的な染色体構造の構成因子Hop1とRed1によって阻害されている。そこでRad53過剰発現によってRad53活性化を模倣した細胞においてこれら蛋白質の挙動を調べた。結果、Rad53は、Hop1とRed1の染色体局在を部分的に阻害し、染色体から解離させることがわかった。解離の時期と組換え修復の間に相関が見られた。従ってRad53がクロマチン構造変換に作用して組換え修復を制御する可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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