研究領域 | 質感認知の脳神経メカニズムと高度質感情報処理技術の融合的研究 |
研究課題/領域番号 |
23135527
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
宇賀 貴紀 順天堂大学, 医学部, 准教授 (50372933)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
11,570千円 (直接経費: 8,900千円、間接経費: 2,670千円)
2012年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2011年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 脳・神経 / 視覚 / 大脳皮質 / 連合野 / 神経生理学 / 運動視 |
研究実績の概要 |
運動視の重要な問題の一つとして窓問題が挙げられる。小さい窓枠から物体の運動を見たとき、可視線分に垂直な動きの方向しか検出できないため、真の運動方向を決定できない。理論的には少なくとも2つの成分が検出できれば、真の運動方向を検出できる。どのようにして方位の統合が行われているのかを知ることは運動視の計算メカニズムを理解する上で重要である。 我々はこれまで、サル大脳皮質MT野において、時空間周波数成分や方位成分が限られた視覚刺激(gratingやplaid)と多くの時空間周波数成分や方位成分を含んだランダムドット刺激との運動方向・速度選択性を比較した結果、ランダムドット刺激ではより正しく真の運動方向・速度を検出できることを報告した。しかし、これがどのようなメカニズムで実現されるかは不明であった。 そこで、運動視の計算理論では最も普及しているSimoncelli Heeger(1998)のモデルを用い、方位成分の統合範囲及びopponent inhibitionの度合いを変えることでこれらの結果を説明できるかシミュレーションを行った。その結果、典型的なMT野ニューロンのplaid刺激に対するパターン特性とランダムドット刺激に対する運動方向・速度選択性を両方説明するには、157.5°程度の方位からの統合、さらには興奮・抑制の重みが約10:9であること、が必要であることがわかった。さらに抑制なしから興奮・抑制の重みが1:1までの範囲、および統合が90°から180°の範囲で40%(25/62)のMT野ニューロンの選択性を説明できることがわかった。抑制はplaidのパターン特性獲得にのみ強く貢献することから、自然界での動きの検出には抑制は重要でないと考えられる。
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現在までの達成度 (段落) |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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