公募研究
学術変革領域研究(A)
人間は他者が信頼できるか否かを顔つきなどから直感的に判断する。最近の研究で、研究代表者は顔に基づく直感的信頼を高齢者、中年者、若年者の間で比較し、高齢者の直感的信頼が中年者、若年者よりも正確性と最適性に優れることを示す結果を得た。本研究では、こうした加齢に伴う直感的信頼の正確性・最適性の向上が、顔写真、参加者集団、課題・分析方法などの違いによらず観測できる頑健な現象であるかを心理学実験によって多角的に検証する。高齢者の優れた社会的認知能力を詳らかにする本研究は、当該研究領域「生涯学の創出」が目指す「『成長から衰退へ』という固定的で単純な加齢観の刷新」に貢献すると期待される。