研究領域 | 脳の若返りによる生涯可塑性誘導ーiPlasticityー臨界期機構の解明と操作 |
研究課題/領域番号 |
23H04244
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅲ)
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研究機関 | 生理学研究所 |
研究代表者 |
村越 秀治 生理学研究所, 脳機能計測・支援センター, 准教授 (90608142)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円)
2024年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2023年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | シナプス / 光遺伝学 / 遺伝子発現 / DNAマイクロアレイ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、我々が開発したpaCaMKIIをシナプスに局在化させるためのタグの開発を行う。またこの局在化システムを用いてDNAマイクロアレイによるpaCaMKII活性依存的な遺伝子発現の解析を行う。さらに、paCaMKII活性化依存的に発現するアクチン制御タンパク質の機能解析を2光子蛍光寿命イメージング顕微鏡を用いて行う。
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研究実績の概要 |
脳内では記憶や学習に応じてシナプス形成やシナプス後部を形成するスパインの体積の増大が見られることが分かっており、このような可塑性が海馬で起こる時期を研究代表者らは海馬の臨界期と定義している。我々は最近、光照射でシナプスの可塑的変化を誘起(induced plasticity:iPlasticity)することが可能な光応答性分子Photoactivatable CaMKII (paCaMKII)の開発に成功した。本研究では、光応答性CaMKIIによるiPlasticityが起こる過程で発現する遺伝子のマイクロアレイによる同定を進めている。現在までに、光応答性CaMKIIをコードするアデノ随伴ウイルスの作製を進め、大脳皮質神経細胞の分散培養の系paCaMKIIを青色光で活性化したときに発現する遺伝子群の同定に成功している。また、現在までに海馬スライスを用いて、より生理状態に近い環境でpaCaMKIIを活性化した時の遺伝子発現変化を調べる系を立ち上げている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、paCaMKIIを発現する分散大脳皮質神経細胞でDNAマイクロアレイにより発現変化遺伝子群の同定に成功している。また、海馬スライスでの系も順調に立ち上げが進んでおり、研究は極めて順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は海馬スライスでのDNAマイクロアレイによりpaCaMKII活性化後の発現変化遺伝子群の同定を進める。また、paCaMKIIをスパイン内に特異的に局在させる新規プローブの開発や発現増加した遺伝子のFRETセンサーを開発も進める。
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