研究領域 | 実世界の奥深い質感情報の分析と生成 |
研究課題/領域番号 |
23H04329
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅳ)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
國松 淳 筑波大学, 医学医療系, 助教 (50632395)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2024年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 霊長類 / 呼吸 / 視覚情報処理 / 化学遺伝学 |
研究開始時の研究の概要 |
美しいものをじっと観察することを「息を呑んで見入る」と表現するように、私たちは呼吸を操作することで無意識に微細な深奥質感を認識しているのかもしれない。前回の公募研究の期間に、ヒトとマカクザルを対象として実験を行い、どちらの種でも共通して感覚認知が呼吸の位相によって揺らぐように変化することを明らかにした。本研究課題では、この基盤となる脳メカニズムの解明に挑戦する。これまで呼吸と感覚認知の関係を調べた動物実験は存在せず、そのメカニズムを神経回路レベルで理解しようとする本研究は極めて独創的であり、一連の成果によって呼吸という新しい概念を深奥質報処理のアルゴリズムに付加することができる。
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研究実績の概要 |
美しいものをじっと観察することを「息を呑んで見入る」と表現するように、私たちは呼吸を操作することで無意識に認知機能を調節して深奥質感を読み取っているのかもしれない。これまでに、ヒトとマカクザルを対象として実験を行い、吸息期に眼球運動のターゲットが提示された場合に、呼息期に比べて反応潜時が短縮するという結果が得られている。この結果は、霊長類に共通して吸息期において視覚情報処理が促進されていることを示唆している。さらに、今年度はこの行動データの詳細な行動解析を行うとともに1頭のマカクザルの扁桃体からの神経活動記録を行い、本領域の班会議で報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究計画の開始1年目である令和6年度は、ヒトとサルから十分な行動データを記録することが出来きたことから、想定外の発見を行うことが出来た。また、神経生理学実験についても1頭目のサルの扁桃体からの神経活動の記録を開始し、課題に関連した活動を見出している。以上のことから、研究計画は順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、扁桃体からの活動記録を進めていくのと並行して、データ解析を進めていく。これまでに呼吸の準備中などに関連した神経活動が記録されており、解析を進めていくことで呼吸制御における新しい発見を行うことが出来る可能性がある。データの再現性を確認するために、2頭目のサルからの記録を開始する。
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