研究領域 | 社会変革の源泉となる革新的アルゴリズム基盤の創出と体系化 |
研究課題/領域番号 |
23H04386
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅳ)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中島 祐人 九州大学, システム情報科学研究院, 助教 (80804682)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2024年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 文字列組合せ論 / 文字列アルゴリズム / 組合せ最適化 |
研究開始時の研究の概要 |
効率的な文字列アルゴリズムの開発には,文字列が持つ数理的性質の理解が重要である.文字列の特徴を捉える際に利用される構造や性質は,辞書式順序依存な構造と辞書式順序非依存な構造に大別される.辞書式順序依存な構造におけるこれまでの研究では,暗に与えられた辞書式順序のみを考えているに過ぎなかった.本研究では辞書式順序に依存する問題に着目し,組合せ論・計算量理論・アルゴリズム論の三方向から,辞書式順序が与える文字列構造への影響を解明する.
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研究実績の概要 |
高効率な文字列アルゴリズムの開発には,文字列が持つ数理的性質の理解が重要である.文字列の特徴を捉える際に利用される構造や性質は,辞書式順序依存な構造と辞書式順序非依存な構造に大別される.辞書式順序依存な構造におけるこれまでの研究では,暗に与えられた辞書式順序のみを考えているに過ぎなかった.本研究では辞書式順序に依存する問題に着目し,組合せ論・計算量理論・アルゴリズム論の三方向から,辞書式順序が与える文字列構造への影響を解明することを目的としている.
1年目にあたる2023年度では,関連する4件の研究成果を,分野の中心会議であるCPMおよびSPIRE(査読付き国際会議)にて発表済みである.うち2件は,領域内の他班の研究者らとの共同研究であり,自身の研究を軸としながら積極的に班間連携にも取り組んでいる.特に本研究に最も深く関わる研究成果をプレプリントサーバーにて公開済みである.この成果は,辞書式順序に依存した圧縮表現の一種であるlex-parseを対象とし,異なる辞書式順序における圧縮表現の変化について理論的解析を与えたものである.またlex-parseの圧縮感度(文字列の編集操作に対する圧縮表現の変化)についても,フィボナッチ文字列と呼ばれる特徴的な文字列およびその性質を利用することで,圧縮感度のタイトな下界を与えることにも成功している.また,その他の辞書式順序依存の圧縮表現・圧縮法に対しても,辞書式順序の変化に対する振る舞いについて,知見を得ている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前身的な位置づけにある研究課題から引き続き取り組んでいた研究について,プレプリントサーバーにて公開,関連する研究成果の国際会議での発表など,着実に研究が進展している.現時点で公開できていない成果についても公開準備中であり,おおむね順調に進展しているといえる.
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今後の研究の推進方策 |
引き続き,研究計画に基づいて研究を推し進める予定である.領域の活性化に貢献するため,班間連携等にも積極的に取り組む.
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