公募研究
学術変革領域研究(A)
生物の細胞ではNa+やK+の流出入による神経興奮や、Ca2+シグナリング、H+濃度勾配によるATP合成など、根源的なイベントが多様なイオンの動態によって制御されている。しかし同様のシステムは、いまだ人工細胞など非生物的な系では実現されていない。そこで本研究では、光依存的に様々なイオンを輸送する微生物ロドプシンを人工リポソーム中に導入することで、人工細胞内のイオン組成を光で制御する技術を開発する。これにより、光によって人工細胞内に活動電位やシグナリング制御、エネルギー生産などの高度な機構を組み込む技術的基盤がもたらされ、特に当該研究領域においてはケミカルAIによる演算の高速化をもたらす刺激入力を可能とする。