研究領域 | データ記述科学の創出と諸分野への横断的展開 |
研究課題/領域番号 |
23H04465
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
齊木 吉隆 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 教授 (20433740)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | データ駆動モデリング / 微分方程式 / 回帰 / 力学系 / 時間遅れ座標 |
研究開始時の研究の概要 |
カオス的ダイナミクスに関する観測時系列データを用いてその近似時系列を生成する時間発展モデルを構築する手法はさまざまな分野で求められている.昨今,複雑現象に関する多様な時系列が入手可能となっているが,それが決定論的な現象である場合においても,その背後に存する決定論的メカニズムが十分に解明されている例は多くない.本研究では,研究代表者らが開発した観測可能な変数とその時間遅れ変数,すなわち意味付け可能な変数のみで記述されるデータ駆動微分方程式モデリング手法を改良深化させる.そして,高次元ダイナミクス,間欠性ダイナミクスなど,幅広い複雑現象のモデリングならびに解析に応用する.
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研究実績の概要 |
カオス的ダイナミクスに関する観測時系列データを用いてその近似時系列を生成する時間発展モデルを構築する手法はさまざまな分野で求められている.昨今,複雑現象に関する多様な時系列が入手可能となっているが,それが決定論的な現象である場合においても,その背後に存在する決定論的メカニズムが十分に解明されている例は多くない.本研究では,研究代表者らが開発した観測可能な変数とその時間遅れ変数,すなわち意味付け可能な変数のみで記述されるデータ駆動微分方程式モデリング手法を改良深化させた.そして,高次元ダイナミクス,間欠性ダイナミクスなど,幅広い複雑現象のモデリングならびに解析に応用した.その研究成果は,査読付きの国際学術雑誌 N. Tsutsumi, K. Nakai and Y. Saiki, Constructing low-dimensional ordinary differential equations from chaotic time series of high- or infinite-dimensional systems using radial-function-based regression, Physical Review E 108 (5), 054220: 1-13, 2023 に発表された.また,比較的発達した流体ダイナミクスの時間発展モデリングに有効な手法を新たに開発した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データ駆動微分方程式モデリングの手法が各種ダイナミクスに適用可能であることを示してその結果を論文にまとめて出版することができた.また,そこで扱った例よりも乱れたふるまいをもつ流体ダイナミクスのモデリングを行うために,ダイナミクスの階層を用いたモデリング手法を開発した.
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今後の研究の推進方策 |
データ駆動微分方程式モデリング手法成功の背後にあるメカニズムを解明すべく,ハイパーパラメタ(時間遅れ座標の遅れ時間と次元、ならびにガウシアン動径基底関数の配置密度)を変えた異なる設定でのモデルをリアプノフ指数の観点で検討する.特に負のリアプノフ指数の再現性に着目する.
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