研究領域 | データ記述科学の創出と諸分野への横断的展開 |
研究課題/領域番号 |
23H04468
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 大阪大学 (2024) 京都大学 (2023) |
研究代表者 |
櫻間 一徳 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (10377020)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 相対測位データ / ビッグデータ / 最適制御 / リアルタイム測位 / 移動体群 / リー群 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,データ記述科学の観点から「相対測位データ」「ビッグデータ」「最適制御」という移動体群のリアルタイム測位・制御における未解決問題を解決することである.まず,移動体群のリアルタイム測位・制御を実現するための,適切なデータ記述子を考案する.特に,移動体の種類(自動運転車群・人群・ドローン群など)やセンサの種類(GPS・コンパス・カメラ・LiDARなど)に依らない一般的かつ原理的な記述子を与える.次に,考案したデータ記述子に基づいた,移動体群のリアルタイム測位・制御システムを設計する.最後に,提案法の実用性を示すため,「マルチロボティック測位システム」を開発し,実験検証を行う.
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,相対測位データのための新しい記述子を開発することで,非GPS環境に おける移動体群のリアルタイム測位・制御における問題を解決することである.さらに,さらに,その原理に基づく測位・制御システムを設計・開発し,その応用可能性を示すことも目的とする.この問題を解決するため,相対測位データ・ビッグデータ・最適制御という3つの課題が考えられる.本年度はそのうち相対測位データとビッグデータに着目した研究を行った. まず,相対測位については,その本質を捉え,測位精度を向上させるため,相対測位特有の測位データを扱う記述子「リー群を変換群とする作用」を提案した.具体的には,位置・姿勢・スケールに関する不変性を有した変換群を用いることで,マルチロボット・ターゲットの位置推定を同時に高精度に行うオンライン・オフライン法を開発した.さらに,シミュレーションによってその有効性を示した. 次に,ビッグデータについては,複数カメラによる物体認識のために,畳み込みニューラルネットワークフィルタ(CNN)によって処理し,その結果を融合処理する「CNNフィルタ」を考案した.具体的には,CNNを用いてカメラ毎のデータの統計情報を取得し,全てのカメラから得られた情報を融合することで,認識精度・速度を向上させる技術を開発した.さらに,実際のカメラ画像に疑似ノイズを加えた実環境に近い状況におけるシミュレーションを行い,その有効性を示した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
技術的な基礎理論が確立され,シミュレーションによって有効性を検証することができたため.
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今後の研究の推進方策 |
相対測位については,複数のロボットとドローンによる実験を実施する. ビッグデータについては,現在のCNNの処理は集中的で,不変的ではない処理を想定した枠組みになっている.今後は処理を分散化し,不変性をもつようにすることを考える.その上で,実環境での実験を行う. 最後に,最適制御に関する研究を実施する.まず,リー群の不変性に基づいてて測位限界を定量化する.次に,この測位限界を評価関数とした移動体群の最適制御法を考案する.最後に,これに基づいた実験を行う.
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