研究領域 | 「学習物理学」の創成-機械学習と物理学の融合新領域による基礎物理学の変革 |
研究課題/領域番号 |
23H04494
|
研究種目 |
学術変革領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 尚孝 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 客員准科学研究員 (20722804)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 暗黒エネルギー / 超新星 / 機械学習 / 観測的宇宙論 / 宇宙望遠鏡 / 宇宙定数 / 宇宙論パラメータ / JWST / 宇宙再電離 / 赤外線天文学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、2023-24年にJames Webb Space Telescope (JWST)で観測される最も深く広域となるCOSMOS-Webデータ(赤外、0.54平方度)からこれまで観測されたことのない遠方(z>5)の超新星を発見するアルゴリズムを開発する。既に観測されているHubble宇宙望遠鏡、すばる望遠鏡HSCによるCOSMOS領域撮像データと新たにJWSTで撮像される100万個の銀河データを機械学習によって比較し超新星を見つけていく。異なる波長帯、解像度の最新画像(JWST)と既存の画像を比較し、差分画像を経由することなく、超新星を発見していく点が従来の手法より難しく新しい。
|
研究実績の概要 |
本研究では、JWSTの観測データから超新星を探し出す試みである。JWSTは大型宇宙赤外線望遠鏡であり、これまで未開拓であった遠方宇宙を観測することが可能となった。ただし、JWSTの観測は、太陽を背面にすることと宇宙デブリの衝突を避けるため、観測方向に大きな制限があり、同じ領域を複数回観測することは難しい。よって、過去に得られたハッブル宇宙望遠鏡のデータや、すばる望遠鏡のデータと組み合わせることにより、超新星を見つける試みである。
2023年度は、JWSTによるCOSMOS領域の観測が一部を除いて完遂し、有力な候補を見つけることができ、追跡観測も承認され、鋭意観測続行中である。観測が難しい点は、遠方に予想以上の活動銀河核(AGN)があることがわかり、これが超新星と見かけが同じなので、判別が容易ではないところである。また、データ処理にもまだ不定性があるが、一つ一つ克服していく解析ソフトウェアを開発している。
また、これとは別に機械学習を応用し、重力レンズを発見する論文を発表した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨夏、新型コロナウィルスに感染してしまい、その後遺症で肺炎を患ってしまったため、思うように解析を進めることができなかった為。
|
今後の研究の推進方策 |
今年度は、得られたデータの解析を進める。必要な追跡観測を実行し、遠方超新星の赤方偏移を測定し、母銀河と共に、どのタイプの種類の超新星かを見極め、距離の測定等、これまで観測することができなかった領域の探査に注力する。
|