研究領域 | 超セラミックス:分子が拓く無機材料のフロンティア |
研究課題/領域番号 |
23H04619
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
谷口 耕治 東京工業大学, 理学院, 教授 (30400427)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2024年度)
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配分額 *注記 |
5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2024年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 有機・無機ハイブリッド化合物 / キラリティ / 内圏型セラミックス / CISS / インターカレーション / フィリング制御 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、キラルな有機分子イオンを層状無機化合物に組み込み、ハイブリッド材料化することで、「キラリティ」と「電子フィリング」の同時制御が可能な新しい機能性セラミックス(キラル内圏型超セラミックス)を開発する。開発したキラル内圏型超セラミックスを舞台として、単純な無機セラミックスでは物質設計が困難な、空間反転対称性の破れとスピン軌道相互作用/磁気秩序が共存した系を実現し、非相反電子輸送現象/光学応答やスピン偏極電流生成といった、空間反転対称性の破れが生み出す新奇電子物性の開拓を目指す。
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研究実績の概要 |
本年度は、内圏型超セラミックスの新規開発の為に、複数のキラル分子カチオンを用いて、ファンデルワールス型層状遷移金属化合物への電気化学的インターカレーションを試み、実際にインターカレート可能な分子を見出した。イオンをインターカレートしたファンデルワールス型層状遷移金属化合物では、粉末X線回折実験よりファンデルワールス層間が広がっていることが確認され、ラマン散乱で観測したフォノンピークのシフトや遷移金属のd電子状態からのXPSピークのシフトも観測された。また、電気化学的な還元により電子ドーピングがなされたことを反映し、電気伝導性が半導体から金属状態に変化していることが確認された。加えて、今回見出したキラル分子カチオンでは、ファンデルワールス層間の広がりが小さく抑えられることも見出されており、リチウムイオン電池電極のように、還元・酸化反応を通して、可逆的にキラル分子カチオンの挿入/引抜を繰り返すことが出来ることも見出された。さらに、キラル分子カチオンをインターカレートしたファンデルワールス型層状遷移金属化合物に対し、強磁性体のCoCr製のカンチレバーを取り付けたAFMを用いて電気伝導性の観測を行ったところ、カンチレバーの磁化方向に依存した電流が流れることが観測された。これは、キラル分子カチオンのインターカレーションを介して、系全体にキラリティが付与されてキラリティ誘起スピン選択性(CISS)が発現していることを示唆している。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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