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力覚を通じて形成される細胞極性が駆動する器官形態形成機構とその普遍性

公募研究

研究領域力が制御する生体秩序の創発
研究課題/領域番号 23H04722
研究種目

学術変革領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 学術変革領域研究区分(Ⅲ)
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

森下 喜弘  国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, チームリーダー (00404062)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
11,570千円 (直接経費: 8,900千円、間接経費: 2,670千円)
2024年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2023年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
キーワード器官形態形成 / 細胞力覚 / 形態形成則 / トランスクリプトーム解析 / 定量生物学 / メカノバイオロジー
研究開始時の研究の概要

分子生物学的研究により、器官形態形成に影響を与える様々な遺伝子が同定され、増殖や分化制御を含む細胞機能に関する分子機構が解明されてきた。他方で、実際に形ができる過程とは、細胞が動き、組織レベルで変形するという物理プロセスであり、力学が深く関与する。申請者らは以前の研究で、心臓初期発生で生じるC-looping時の組織・細胞動態の定量解析や力学シミュレーションから、「心筋組織における細胞力覚の左右非対称性がC-loopingを駆動する」という仮説を提案した。本研究では、外力負荷時の心筋組織に対するライブイメージングと細胞極性動態の定量解析、シングルセルRNAseq解析により、この仮説を検証する。

研究実績の概要

分子生物学的研究により、器官形態形成に影響を与える様々な遺伝子が同定され、増殖や分化制御を含む細胞機能に関する分子機構が解明されてきた。他方で、実際に形ができる過程とは、細胞が動き、組織レベルで変形するという物理プロセスであり、力学が深く関与する。申請者らは以前の研究において、心臓初期発生で生じるC-loopingが、心筒を構成する心筋組織において細胞集団運動と組織変形の配向が左右で異なることにより実現されることを示した。また、Fアクチンの配向パタンと力学シミュレーションにより見積もられた主応力方向の配向パタンから、細胞・組織動態と応力の間に強い相関を見出し「心筋組織における細胞力覚の左右非対称性がC-loopingを駆動する」という仮説を提案した [Kawahira et al., Cell Reports, 2020]。本研究では、[課題1] 細胞極性を指標にした外力のセンシング/応答能の領域依存性の定量解析と、[課題2] scRNAseqによる細胞極性形成・力覚関連因子の候補探索と機能解析、を遂行することで、この仮説の検証を目的としている。

上記の目的を実現するために、2023年度はこれら2つの課題を遂行するために必要な、(1)組織伸展装置(PDMSチャンバ)を用いた外力負荷実験のための条件探索、(2) シングルセルトランスクリプトーム解析のためのサンプル準備・条件決定、(3)心臓初期発生時の新たなライブイメージング環境の確立と深層学習による細胞の自動トラッキングソフトウェア「Elephant」のテストを行い、概ね良好な結果を得ることができた。これらの結果をもとに、2024年度は両課題のための本解析に速やかに入ることが可能となった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の目的遂行に必要となる解析は、
・ライブイメージング、細胞トラッキング、組織変形動態および細胞集団運動の定量解析
・外力負荷実験
・シングルセルトランスクリプトーム解析
である。2023年度はこれらの解析に必要となる条件検討やテスト実験を中心に行い、概ね良好な結果を得ており、次年度に本解析に進めるための環境が整ったことから順調であると判断した。

今後の研究の推進方策

2023年度の結果に基づき、[課題1] 細胞極性を指標にした外力のセンシング/応答能の領域依存性の定量解析と、[課題2] scRNAseqによる細胞極性形成・力覚関連因子の候補探索と機能解析、の本解析のフェーズに進み、「心筋組織における細胞力覚の左右非対称性がC-loopingを駆動する」という作業仮説の検証を行う。結果が得られ次第論文化し、国際誌に投稿する。

報告書

(1件)
  • 2023 実績報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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