公募研究
学術変革領域研究(A)
海産生物ホヤは脊索動物門に属し、雌雄同体の体制をとる。孵化したホヤのオタマジャクシ幼生は遊泳するが、固着すると変態を始め、自ら移動することはない。そのため生育環境に合わせた合理的な生殖戦略を行う。雌雄同体と雌雄異体、放卵・放精のタイミングの差異、自家不和合性機構の有無など、ホヤの受精様式は多様である。これらの多様性は、植物における両性花と単性花、雌雄異熟、そして自殖と他殖に相当し、その共通性が見られる。そのため、植物から得られている知見を照らし合わせ、ホヤの配偶子がどのように自他を認識し選別するのか、動物であるホヤはどのようにして植物と同様の体制や機構を獲得し進化してきたのか、を解明する。