公募研究
学術変革領域研究(A)
脳梗塞のような組織損傷において脳組織から自己由来の抗原が放出され、獲得免疫応答が誘導される。自己抗原を認識して抗原特異的に活性化・増殖した制御性T細胞(Treg)が神経細胞やグリア細胞などの脳細胞と相互作用して脳組織の修復に関与する。しかしながら、このようなTregによる保護性の有益な応答や恒常性維持をもたらす自己抗原の同定には至っていない。そこで、本研究では様々なアプローチにより脳組織のTregを誘導する抗原や抗原提示細胞の同定と、抗原特異的なTregを利用した炎症抑制や脳組織保護を目指す。様々な神経炎症関連疾患の病態解明および治療・予防法の開発につながることが期待される。