公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
平成 25 年度は, より現実的な系外惑星大気計算を行うために, 平成 24 年度中に構築した 3 次元非弾性系ガス惑星大気モデルに簡略化した放射過程を導入した. 放射過程は入射短波放射と長波放射の 2 バンドからなり, それぞれの光学的厚さを圧力のべき関数で与える方法を採用した.構築したモデルの正当性をチェックするために, これまでに行われて来ている浅い大気運動を仮定したモデルによる同期回転ガス惑星の表層大気運動の数値計算(Showman et al. Astrophys. J. 699 (2009) 564--584)との比較計算を行った. 大気計算領域の厚さを 0.01hPa から 1hPa の領域に設定し, 同期回転惑星 HD209458B の物理パラメターを与えて定常解を求めた. その結果, 温度の振幅が幾分小さいにもかかわらず, 得られた惑星表層の循環は浅いモデルによる計算と整合的なものであった. この結果に基づいて, 次第に大気計算領域を 100hPa および 10000hPa の深部にまで広げて同様の計算を行ったところ, 引き起こされる循環は主に表層に集中しており, その構造は大気下端境界を変更しても影響を受けなかった. その一方で, 振幅の弱い循環が大気深部に存在していることが見出された. この深部循環がどのような仕組みで引き起こされているのかは今後の検討課題である.
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 8件) 学会発表 (15件) (うち招待講演 3件)
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