研究領域 | 有機分子触媒による未来型分子変換 |
研究課題/領域番号 |
24105508
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
山田 眞二 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (30183122)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2013年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2012年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | カチオンーπ相互作用 / Norrish-Yang反応 / アンモニウム塩 / ジアステレオ選択性 / 有機光反応 / 立体選択的合成 / 有機触媒 / 分子間相互作用 / Norrish TypeII 反応 |
研究概要 |
昨年度は、ベンジルオキシベンゾフェノン誘導体およびアセトフェノン誘導体のNorrish - Yang反応において、様々なカチオン性触媒を探索した結果、アンモニウム塩が有効であることを見出している。今年度は触媒の最適化および反応条件の検討、さらに反応機構の考察を行った。アンモニウム塩のアルキル鎖長を検討した所、テトラブチルアンモニウム塩が最も有効であった。対アニオンの検討を行った結果、フッ化物イオン、酢酸イオンが良い選択性を示し、BF4-, PF6-といった塩基性の弱いアニオンは選択性を示さなかった。これらの結果から、アルキル鎖長は長すぎると立体反発が強すぎ、短すぎると立体的相互作用が弱まるものと考えられる。また、対アニオンとの水素結合が選択性に関与していることが示唆された。溶媒を検討した所、トリフルオロトルエンが最も優れた選択性を示すことがわかった。 相互作用の関与を明らかにするため、ベンジル基に種々の置換基を有する基質を用いて置換基効果を調べた。電子供与基を有する場合は選択性が向上し、電子求引基を有する場合は選択性が低下することが明らかになった。このことから、アンモニウムとベンジル基との相互作用が選択性発現に寄与していることが強く示唆された。 次に、分子軌道計算により、アセトフェノン基質とテトラブチルアンモニウムとの相互作用を検討した所、アンモニウムとベンゼン環およびカルボニル基が接近した構造が最安定構造として得られた。このことは、アンモニウムにより基質のコンホメーションが制御されていることを強く示唆している。 以上のことから、本反応のメカニズムとして、アンモニウムイオンと基質との複合体から光による水素引き抜きが起こりビラジカルを生成し、この時生成したヒドロキシ基がフッ化物イオンと水素結合を作り閉環することで、trans体を優先したものと考えることができる。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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