配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2013年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2012年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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研究概要 |
3次元構造を持った組織や臓器を細胞集団が運動しながら形成していく際には、ケモアトラクタントのような生化学的な因子の拡散現象だけでは、細胞集団の運動を説明するには不十分である。細胞が出す「力」やそれに伴う「歪」などの物理学的な因子が細胞集団の運動を説明してくれるのではとの仮説の下、研究を進めている。まず、新たな測定・解析手法を用いて、細胞運動における物理学的な要因を調べてゆくことが重要だと考える。そこで本研究では、細胞や細胞外基質を蛍光標識し、その動きをライブセルイメージングし、画像群に含まれる輝度情報、位置情報、時間情報を数値解析することにより、細胞内外に発生した力や歪を測定することに成功した。そしてこれを研究セミナーで発表し、高い評価を受けた(2013 東京女子医科大学 先端生命医科学研究所グローバルCOEセミナー)。また、上皮細胞の極性を左右する因子と細胞間の接着力が変化することを発見し、投稿論文に発表した(2014 T. Mizutani, et al., Histochem Cell Biol)。さらに、上皮細胞集団が新たな細胞-細胞間接着を形成する際の力学量を原子間力顕微鏡で測定することに成功している(2013 R. Tanaka, T. Mizutani, et al., Jpn J Appl Phys Conf Proc)。これらの研究成果は、細胞集団が運動する際の数理モデルを構築する上で重要な情報である。
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