研究領域 | 反応集積化の合成化学 革新的手法の開拓と有機物質創成への展開 |
研究課題/領域番号 |
24106731
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
新藤 充 九州大学, 先導物質化学研究所, 教授 (40226345)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
|
配分額 *注記 |
6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2013年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2012年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
|
キーワード | 連続反応 / イノラート / 環化付加 / 全合成 / アルカロイド / トリプチセン / ベンザイン |
研究概要 |
ステモナミンは生薬であるビャクブの成分として単離構造決定されたアルカロイドである。ビャクブは駆虫薬や鎮咳薬として用いられているが、その抽出物からは120種を超えるアルカロイドが検出され、個別の化合物の単離精製は容易でない。そのため、各アルカロイドの生物活性やその薬理機構などに関する研究はほとんど進展していない。ステモナミンは4環性のステモナアルカロイドであり、特にA環のシクロペンテンノンは全ての炭素骨格が置換基で占められており、きわめて立体的に密集した構造となっている。本化合物は天然からはラセミ体で単離されておりそのラセミ化機構はレトロマンニッヒ型反応で説明されている。全合成例はラセミ体の合成が2例報告されているにすぎず、その後の生物学的研究への展開も報告されていない。以上の背景のもと、筆者は自ら開発した集積型連続反応を利用したステモナミンのエナンチオ選択的合成を目指した。 L-プロリンから不斉合成したプロリン誘導体とL-リンゴ酸から誘導したラクトンを縮合させエステルとしたのちにラクタム化した。これをヨウ化物に導いたのち、ブチルリチウムでリチオ化することによる分子内アシル化反応に付すことで7員環ヘミアセタールを高収率で得た。反応は速く、-78度で3分以内に完結した。これを還元的に開環させ、次いでヨウ化サマリウムによる脱酸素化反応によりラクタムケトン7へと導いた。アリル基の末端アルケンを酸化的に開裂させエステルとしてγケトエステルを合成した。これに対し、イノラートを反応させたところ、ケトンに対する付加反応それに、引き続きDickemann縮合反応が進行した。ここで生じたβ―ラクトンを脱炭酸させることで所望のシクロペンテノンを高収率で合成することができた。この比旋光度は-83度であり光学活性であることが確認された。ここからステモナミンまでの工程は既に予備試験により達成している。
|
現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|