研究領域 | ナノメディシン分子科学 |
研究課題/領域番号 |
24107501
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中林 孝和 北海道大学, 電子科学研究所, 准教授 (30311195)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2013年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2012年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 蛍光寿命イメージング / 自家蛍光 / 電場効果 / 細胞内環境 / 誘電環境 / 定量性 / NADH / 細胞内pH / 多光子励起 / 蛍光減衰曲線 / FAD / 定量測定 |
研究概要 |
NADHの自家蛍光寿命を用いた細胞内環境の定量評価を検討した.NADHによるセンシングでは,NADHの蛍光が周囲の環境に敏感であることを用いており,NADHの蛍光の環境依存性について,吸収および蛍光スペクトルの外部電場効果(電場吸収・電場蛍光スペクトル)の測定および溶媒依存性より検討した.電場吸収スペクトルは吸収スペクトルの2次微分の形を主に示し,2次微分の項の解析から,励起状態は基底状態と比べて電荷移動性が大きく,双極子モーメントの値が約4 D大きくなることがわかった.電場蛍光スペクトルは,電場による蛍光消光が観測された.450 nm付近に極大を示す蛍光バンドの強度が外部電場によって減少し,外部電場との相互作用によって蛍光寿命が減少することがわかった.電場効果の結果は,蛍光寿命の極性溶媒中での減少と一致し,励起状態の電荷移動性によって,無輻射緩和速度が静電的相互作用によって増加したと考えられる.これらの結果は,細胞内でのNADHの蛍光変化の原因の一つに,NADH周囲の誘電環境変化があることを示している.水中と比べて細胞内でNADHの蛍光寿命が増加するのは,細胞内でNADHはタンパク質と結合し,タンパク質のアミノ酸残基の疎水性効果(周囲の極性の低下)が原因の一つであると考えられる.外部電場による蛍光消光の大きさの解析から,蛍光寿命の変化を用いてNADH周囲の局所電場の変化量が求められることを示し,NADHの自家蛍光寿命を用いて, NADHとタンパク質との相互作用の変化・誘電環境の変化を検出できることを提案した.さらに,領域内共同研究として,機能性色素分子の蛍光寿命を測定し,発光機構の解明・細胞内センシングの可能性などを検討した.
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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