研究領域 | 背景放射で拓く宇宙創成の物理―インフレーションからダークエイジまで― |
研究課題/領域番号 |
24111705
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川良 公明 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (50292834)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2013年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2012年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 宇宙背景放射 / 暗黒物質 / 初代星 / 高エネルギー天体 / 星間物質 / 黄道光 / 銀河形成進化 / 宇宙論 / 銀河散乱光 |
研究概要 |
銀河系外背景光(EBL)には、宇宙進化の過程で放射されたすべての電磁波が含まれている。特に、遠紫外(FUV)から近赤外線(NIR)のEBLには、宇宙に存在するすべての銀河や活動銀河核(AGN)が放射した光、銀河間空間に漂う星、ダスト、ガスが放射あるいは反射した光、未知の素粒子反応(暗黒物質であると予想される素粒子と物質の反応など)で発生した光子などが含まれいるはずである。EBLの測定とは、地上の実験室では実現できない宇宙初期の壮大な実験室か出てくる情報を獲得する手段なのである。しかし、本研究以前には、強い前景放射である黄道光に妨げられて、EBLとして信頼できる測定が実現できていなかった。この障害を克服することが本研究の目標であった。 本研究において、(1)太陽より3天文単位以上の彼方で測定されたNASA Pioneer号のデータを解析し、黄道光を含まない可視EBLの導出を行い、(2)次にハッブル宇宙望遠鏡で行われたFUVから可視光までの解析を行い,これまでに使われていた黄道光モデルには含まれない「失われた黄道光」を発見した。(3)失われた黄道光成分を考慮して補正を行った結果、信頼できるEBLの値をFUVからNIRにわたって求めることに成功した。この結果は、超高エネルギーγ線から求めたEBLの上限値と整合し、深銀河撮像の結果ともおおむね一致する。我々が到達した感度は、未知の暗黒エネルギーにより宇宙初代星の進化に影響がでるという暗黒星仮説の検証に耐える深さまで到達した。またFUVから紫外線(UV)にかけて、銀河光の総和でも説明できない超過が見られ、銀河モデルの再検討あるいは未知の素粒子反応仮説の検討を促す結果として評価できる。さらに、本研究で求めたEBLを用いて、超高エネルギーγ線源であるブレーザーの物理としている提唱されているモデルに制約が加わることを期待している。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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