研究領域 | 上皮管腔組織の形成・維持と破綻における極性シグナル制御の分子基盤の確立 |
研究課題/領域番号 |
24112528
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 独立行政法人国立長寿医療研究センター |
研究代表者 |
山越 貴水 独立行政法人国立長寿医療研究センター, 老化機構研究部, 室長 (50423398)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2013年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2012年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 顎下腺 / 加齢 / Bmi-1 / p16 / 成体幹細胞 |
研究概要 |
昨年度までに、野生型老齢マウスの顎下腺組織ではポリコームグループの一つBmi-1によるp16の発現調節機構が破綻しており、この制御経路の異常が加齢に伴う顎下腺機能低下の主たる原因の一つとなっている可能性が示された。本年度は、顎下腺組織におけるBmi-1/p16制御機構の生理的意義の解明を目指して、加齢に伴いBmi-1によるp16遺伝子発現制御機構が破綻するメカニズムとモデルマウスを用いた解析を行った。 Bmi-1はp16遺伝子プロモーター周囲のヒストン修飾(H3K27me3)状態を認識して結合することによりp16遺伝子の転写抑制状態を維持していると考えられている。加齢過程における顎下腺組織及び顎下腺幹/前駆細胞でのBmi-1レベルに変化は認められなかったが、Bmi-1のp16遺伝子上への結合能は低下した。また、p16遺伝子プロモーター周囲のH3K27me3レベルについても低下を認めた。これらの結果から、顎下腺組織において加齢によりBmi-1のp16遺伝子上への結合能が低下することにより、p16遺伝子の転写抑制状態が解除されてp16発現が上昇した結果、顎下腺組織実質細胞の細胞増殖能力が負に制御され、顎下腺組織機能が低下するものと考えられる。更に、顎下腺組織の機能維持においてBmi-1によるp16遺伝子発現抑制メカニズムが重要であることを明らかにする目的で、Bmi-1遺伝子欠損に加えてp16遺伝子を欠損させることによりBmi-1遺伝子欠損マウスで認められた唾液分泌量の減少が回復するかどうかについて調べた。その結果、Bmi-1-/-; p16-/-ダブルノックアウトマウスでは唾液分泌量の減少が部分的に回復した。以上の結果から、Bmi-1/p16制御経路の異常が加齢に伴う顎下腺組織機能低下の主たる原因の一つであることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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